シンプル・プラン (扶桑社ミステリー) (扶桑社ミステリー ス 10-1)
- 扶桑社 (1994年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (581ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594013561
感想・レビュー・書評
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小さなほころびから完璧なはずの計画が少しずつ崩れだす。
降って湧いた大金を前に目がくらみ、どう考えても上手く行きっこないだろうというプランに賭けて、「この山さえ越えれば安全に違いない」とずるずる深みにはまっていく描写が容赦がない。引き時がわからないまま闇雲に駆けるうちに、なんて遠くまで来てしまったのか。
終盤の100ドル札のくだりが見事でした。あそこだけ短編として切り抜いてほしいくらいに因果応報。 -
今まで読んだ本の中でサイコーに後味の悪い小説。でも何度も読んでしまうのは自虐行為か!?人から借りて読んで、もう一度読みたくなって買って、終わったから売って、また読みたくなって買って 人にあげて、古本がまた回ってきて、、、という輪廻を繰り返している。そして毎回「あ~っ ヤダヤダ!もういやだ」と思いながら 読んでしまうのはなぜ????人間の強欲、我侭、欺瞞、などダークな部分がてんこ盛り。日本からの「愛の船便」に入っていたので また読み直します。
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クライムストーリー。破滅につきすすんでいく恐ろしさは感じる。好みではないな。映画はどうなんだろう?
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ある日約400万ドルを偶然見つけた男が、それを守るために立てたシンプルなプラン。
でも事はそんな簡単に運ばずに事態はどんどん悪い方向へ‥‥
っていう話。
本当に普通に生活していたのに大金を手にすると変わってしまうところ、あとその変わり方も違和感なく誰にでも起こりうる感じがこの本の怖いところ。
実際に自分の身に起きてもそうしちゃうんじゃないかなとか思ったりね。
簡単にお金を手に入れようとしちゃいけないね、ギャンブルもだめなんだね。
でもあんだけやって捕まらないとか主人公どんだけ頭良い、、てか運が良いんだ。 -
スティーブン・キングも絶賛したという抜群のストーリーテリング。淡々と進むのが怖かった。映画化もされたがそちらはNG。
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人って欲に溺れちゃうよね〜
エスカレートしちゃうってわかっていながら、面白かった
でも映画は見なくていいや -
好きだなぁ、人が強欲で浅ましく情けない
懲罰的な意味は感じないのに、あちこちから綻び破綻する -
~内容(「BOOK」データベースより)~
ある雪の日の夕方、借金を苦にして自殺した両親の墓参りに向かうため、ハンク・ミッチェルは兄とその友人とともに町はずれの道を車で走っていた。途中ひょんなことから、彼らは小型飛行機の残骸とパイロットの死体に出くわす。そこには、440万ドルの現金が詰まった袋が隠されていた。何も危険がなく誰にも害が及ばないことを自らに納得させ、3人はその金を保管し、いずれ自分たちで分けるためのごくシンプルな計画をたてた。だがその時から、ハンクの悪夢ははじまっていたのだった。スティーブン・キング絶賛の天性のストーリー・テラー、衝撃のデビュー作。
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ちょっとした金ほしさから誰も傷つかないで済むはずの悪事に手を染めると、玉突き衝突みたいにそんなはずじゃない展開を見せる。
アメリカの田舎の環境の書き込みが丹念で、外的な暴力沙汰以上に主人公夫婦の内部が腐敗していくさまが怖い。