チョコレート・ウォー (扶桑社ミステリー コ 3-3)

  • 扶桑社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594014025

作品紹介・あらすじ

トリニティ学院では、運営資金調達のために、生徒にチョコレート販売の義務が課せられていた。だが一年生ジェリーは、副学院長の面前で販売を拒否する。学校側は、校内を牛耳る秘密組織ヴィジルズに依頼してジェリーに圧力をかけるが、その汚いやりくちに反発した彼は断固として拒否しつづける。ヴィジルズは、命令に従わないジェリーに制裁を加えるべく動き出した…奇妙な秘密組織に支配された学校のなかで、自由ょ求めた少年の孤独な反乱と挫折を、『フェイド』の鬼才コーミアが鮮烈なタッチで描く青春小説の秀作。

感想・レビュー・書評

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  • おととい読み始めて、きのう読了。以前原書で読んだものを、今度は邦訳で。
    原書で読んだときも何だか乗り切れず、読むのがつらかったのだけど、邦訳でもやっぱり乗り切れない。出来事や言動への意味づけが語られすぎていて、その過剰さに疲れるからかしら。ブラザー・リオンより、もしかしたら語り手の方が横暴かも?
    続編もいつか読む予定。

  • カタルシスがほしー、なら読まない。

    あいつらは自分のすきなことをやれっていうけど、けっして本気じゃないぜ。ほんとは好きなことなんかやって欲しくないんだ。それがあいつらも好きなことじゃないかぎりはな。笑っちゃうぜ、南京豆、嘘っぱちなんだよ。宇宙をかきみだしちゃいけないんだよ。

  • 原题是The Chocorate War。向中高学生。 也有”beyond the chocolate war”

  •  思いきって、おれに
     宇宙がかきみだせるか

     どんな内容かろくに知らず、『心やさしく』を書いたコーミアの本だというから読んだ。「扶桑社ミステリー」っつってるからミステリーなのかな? と思っていたが、とんだ見当違いで、これは悲惨ないじめを描いた本だった。

     アメリカは自由の国じゃなかった。アメリカの学校にいじめがまったくないとは思っていなかったが、日本でもありそうなことばかりで、妙に真に迫っていて怖い。教師も生徒も一緒になって、いじめが行われている。

     主人公ジェリーは自分の意志を貫き、最後までチョコレート販売を拒否し続けるものの、アーチーの罠にかかり結局は集団の力に屈してしまう。オウビーが「黒い箱」を持ち出したときは、アーチーが報いを受けるのかと思ったけど、そんなにうまくはいかないのが現実だよなぁ。
     このアーチーってヤツが怖いんだ。とんでもないキレ者で、自分は直接手を下さず周りの生徒を動かし、教師まで利用して学園を牛耳っている。そのアーチーの地位にさえ、綱渡り的な危うさを感じるのは、学校という、期限付きの閉鎖空間ならではのことなのかもしれない。

     少し訳が読みにくかった気はしたけど、救いようのない現実を鋭くつきつけてくる結末に、文句なく★5つ。続編も読もう。

    原題:The Chocolate War

  • 新聞の書評欄かなにかで紹介されていたので、血迷ってよんでみました。青春ものだし、オバサンが読んでも・・・と思いながら。でもオバサンも一読の価値ありでした。
     ある男子校で、校内の秘密組織に抵抗する一人の生徒のお話なんですが、立ち向かう側の視点だけでなく、秘密組織に属する側の力関係とか、危うさとかもよく表現されています。むしろ、こちらに力点が置かれてるような気が私にはしました。
     とても面白かった。血迷って正解。

  • チョコレートの季節になると、思わず読みたくなります。

    そういえば近頃この人見かけないなあ。

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