- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594030025
作品紹介・あらすじ
1937年-。膠着状態が続くなか、内部分裂し混乱する共和国軍に対し、ファシスト反乱軍は次第に占領地域を拡大していった。フローリーはレインズとともにファシスト反乱軍の軍事拠点である、橋の破壊を命ぜられる。この危機的な状況下、フローリーはレインズの正体を確かめようと苦闘する。謀略、恋愛、宝探し-。『狩りのとき』などの最新作で冒険小説の頂点を極める作家ハンターが、スペイン戦争を舞台に、スパイたちの織りなす頭脳戦を描いた、ロマンチシズムの香りたかき力作長編。
感想・レビュー・書評
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エンターテイメントに徹しきれていない印象。純文学とか文芸に未練でもあったのか?オレ的には残念な作品。
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後半になってちょっと話がブレ気味だけど、その展開も破綻するほどじゃなくてなかなか面白い。
人物造形がいいのかな。 -
登場人物の造形も,物語の構成も,ともによくできたすぐれた小説です
最後まで謎が続きますが,後味はあんまりよくありません -
あ
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主人公のフローリーが如何せん強制的にスパイを強いられた小心者なのでスパイ小説とは言いながらもその手の醍醐味はあまり感じられない。
敵対している人物からの視点でも書かれているので人間関係の複雑さを楽しむ本なのかも。
敵に内通していると思った主人公の旧友ジュリアンが途中でトンデモ吃驚カミングアウトをしてから男×男の方へちょっと流されるのがかなり意外だったが彼がフローリーを「親友」と呼びかけるのは久しぶりに会って呼び起こされてしまった自分の恋情を戒めるためだったのだろうか、と思うとそれはそれで切ない。
フローリーはジュリアンを愛していると言いつつ、シルヴィアに結婚を迫ったりで小心者の上に優柔不断で読んでいてジュリアンが可哀想になってしまった。