- Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594057305
感想・レビュー・書評
-
最初の「失恋レストラン」乳房型リゾットでもうやられました。
ふたりの天才のコラボレーションによる豊穣なエッセイです。
仕事で疲労困憊して帰ってきて、風呂に入ってほっと一息ついて、ウイスキー(トリス)ちびちびなめながら、読むのが好きです。
あまりのアホらしさに疲労感が抜けて、優しく眠りに誘われていきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
食い物の好みが合わない人とは決してセックスも合わない(気がする)。
それぐらい食と性は切り離せない。
リリー・フランキーの妄想を料理で表現したら。
「失恋レストランでフラれた野郎共の胃に詰め込む料理」
「酒を飲まない女を落とす料理」
「獄中の友に差入れする料理」
呆れるほど単純で純粋な妄想を、これでもかと脳一杯満たされるこの快楽。
天才meets天才。
言葉と料理の脳内コラボで官能の舌が唾液にまみれる。
あぁ....エンドルフィンが大量分泌する。昇天。 -
エログロな本でした。
料理のエロがよくわかる。
リストランテ・アモーレ行ってみたい。 -
最近すっかり世捨て人と化しているのだが、散歩がてらにふらふらと自宅から数キロ離れた本屋で、見つけた本。こんなのが出ていたのか…と思わず手にとって、肉々しい食卓の写真に妙に心惹かれて、欲しくなった。
だが、フェア棚に立てかけられた(何のフェアだったのか、そもそも統一性はあったのか、よくわからなかったが)その一冊は、発行されてからそんなに日にちも経っていなかったはずなのに裏表紙が埃まみれで、「ちゃんとハタキかけろよ」と思いつつ、再びその整合性のないフェア棚に戻した。で、翌日また反対方向に数キロ離れた小さな本屋で、美本を見つけて購入したのだ。
そんな購入時の思い出はさておき、「東京タワー」以降のリリー氏が、この本の中で記されているようになっていたとは初耳だった。しかし、どこかでそんな気もしていた。リリー氏の書くものを読んでいて、あくまで想像だが、この人はものすごいナイーブな人なんじゃないか、と思っていたからだ。しかしそんな状態でもリリー氏は下品とインテリジェンスを炸裂させており、それに応えるかのように、澤口氏の料理がドカンと出てくる。粗野であったり、繊細であったり、豪快であったり、乙女であったり。リリー氏の出す要望にしっかりと応えつつ、さらに澤口氏の氏に対する思いがみっちり詰まっている、そんな料理の数々。空腹でないときもおいしそうだと眺めてしまうのは、私が心の空腹を抱えているからか。
しかしリリー氏、老若男女問わず保護欲をかきたてるタイプの人なのでなかろうか。