本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (406ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594066581
感想・レビュー・書評
-
『心ひき裂かれて』が面白かったので期待して読んでみたが、予想通りの展開に肩透かし。作者お得意の騙しのテクニックがお粗末で、解説で折原一が褒めれば褒めるほど、徐々に虚脱感が増してくる。
決して面白くないわけではない。サプライズという先入観がなければ、サスペンスとして充分面白い。母娘の確執から生じた微妙な距離感の変化が興味深く、ありそうでなさそうな不思議なキャラクターとの相乗効果(?)なのか、心理戦はなかなかの読み応え。
『心ひき裂かれて』の時に感じた、おしゃれな作家だという印象は今回も変わらず。30年前の作品だと思うとますますおしゃれに感じます。洗練されているんだけど、どこか現実離れした雰囲気が結構好きかも。こういう作品を現代ミステリで読んでみたいけど、まず無理だわ。詳細をみるコメント0件をすべて表示