告白

著者 :
  • 扶桑社
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  • / ISBN・EAN: 9784594070564

感想・レビュー・書評

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  • # 書評☆4: 告白 秒速で転落した真実 | 「秒速で1億円稼ぐ男」のキャッチフレーズの真意とは?

    ## 概要
    - 書名: 告白 秒速で転落した真実
    - 副題:
    - 著者: 与沢 翼
    - ISBN: 9784594070564
    - 出版: 2014-07-01
    - 読了: 2020-08-15 Sat
    - 評価: ☆4
    - URL: book.senooken.jp/post/2020/08/22/

    ## 評価
    「[ブチ抜く力](https://book.senooken.jp/post/2020/04/05/)」で興味をもった与沢翼の調査中に読んだ一冊だ。

    本書は与沢翼の4冊目の著書となっている。

    内容は,与沢翼が事業家として2回目の失敗 (フリーエージェントスタイル社の倒産) を遂げたことについたものとなっている。

    2014年4月26日に税金の滞納により会社が経営破綻寸前であることをフェイスブックとブログで告白したことがベースとなっている。

    2013年1月出版の「[秒速で1億円稼ぐ条件](https://book.senooken.jp/post/2020/08/18/)」で有名になってから転落までの1年ほどの経緯が書かれている。

    内容は目次の章立て通り以下が書かれていた。

    1. 経営破綻の報告
    2. 豪遊中の出来事
    3. 子供の頃からの回顧録
    4. 未来のための考え方
    5. 疑惑のFAQ

    書名通り,経営破綻の経緯に終始していた。個人的に一番良かったのは,彼の代名詞でもある「秒速で1億円稼ぐ男」のキャッチフレーズの真意が書かれていたことだ。

    このキャッチフレーズがどういう経緯で付いたのかわかっていなかったのだが,本書でそれが明らかとなった。

    その他現在の妻についても書かれており興味深かった。

    ## 引用
    > ### p. 22: なぜ、「秒速1億円男」の与沢翼は、税金3億円が支払えなかったのか?

    今回の失敗の発端でもある2013年8月期の税金3億円の滞納の経緯について書かれていた。

    2010年9月にフリーエージェントスタイルが創業しているので,9-8月が会計年度となっている。

    売上が15億円あったが,お金を使いすぎて税金を考えておらず,滞納したということが書かれていた。

    > ### p. 82: 実は「年収12億円」はもらっていなかった
    > 私がメディアに登場するときに頻繁に使われていたキャッチフレーズである、「年収12億円」「秒速1億円稼ぐ男」。実は、これもあくまでメディア向けの言葉で、事実ではない。
    >
    > まず、「年収12億円」だが、実際の確定申告ベースの年収は1億6000万円である。2012年の春ごろに当時一人だった私は、月に1億円の営業利益を会社にもたらし、それをメディアが「月収1億円」と銘打った。それから、「月に1億円なら年間にしたら12億円だ」となっていった。
    ___
    > また、「年収12億円」という金額が先走りした理由はもうひとつあって、以前メディアに登場しているころに、私がオフィスへの投資やマンションなどに月額1億円ほどの支出をしていたため、「だいたい月に1億円くらい使っている」と発言したことを受けて、単純に12か月分を合算して「年収12億円」と表現されたのが始まりだ。
    > ___
    > もうひとつの私の代名詞である「秒速1億円」だが、これにも誤解がある。私が事業として行っていたプロダクトローンチという販売手法は、高額商品を少数の顧客に販売するものというもので、非常に人気の商品であればごく短期間に何億円もの売り上げをあげることもある。そうしたビジネスモデルを指して、「秒速1億円」という表現が使われたのだ。
    >
    > 実際に『秒速で1億円稼ぐ条件』という本のタイトルは、フォレスト出版の太田社長が命名してくれた。秒速というのは1秒という意味ではなく、"それくらいの速さで"という意味の比喩であったのだと思う。それがのちにテレビで使われるようになった、というわけである。

    与沢翼の代名詞でもある「秒速で1億円稼ぐ男」の所以について書かれていた。ようやく意味がわかった。

    > ### p. 168-171: どんな美女もどんな贅沢も、目標を持つ楽しさとは比べられない
    > 私は一度目標を決めたら、軌道修正こそすれ、絶対にブレない自信がある。何があっても目標にしがみつく。そのスッポンのような私の姿勢に対して「なんでそんなに意志が強いのか」と問われることもある。これまで何度となく聞かれてきたが、答えはひとつだ。
    >
    > それは「目標のない人生がいかにつまらないものであるかを知っている」からだ。

    与沢翼の原動力が書かれていた。目標達成時の達成感が大事なようだ。

    > ### p. 176-179: 私が失敗から学んだのは「人を見る目」だった
    > そのときに学んだのは、まず誰かに出会ったときには、相手の誠意を見ること。仮に初対面のときの態度や相手の価値観が自分にぴったり合うものではなかったとしても気にしない。自分の持てる誠意を全力で出し切っているような人であれば、会った瞬間、確実に心を動かされているはずだ。
    >
    > 一方、多くの未熟な人がしてしまうのが、出会った先から相手にだけ誠意を求めようとすることだ。双方が精いっぱいの誠意を見せない限り、出会いは決して実を結ばない。相手にできることを一生懸命考える人間だけが、人との出会いを大切にできるのだと思う。
    >
    > だから私自信も「この人と一緒に何かしたい」と思うような心躍る人に出会ったときは、とにかく全力で自分の誠意を見せるようにしている。そこで相手も私に対して誠意を見せてくれるようであれば、きっと出会いは実を結ぶと信じている。

    いい言葉だなと思った。こちらが誠意を見せて相手が誠意を見せないならば,それ以上関わるのは辞めるのがよさそうだ。

    > ### p. 182-185: 「モチベーション3.0」を目指せ!

    ここでは与沢翼のモチベーションの維持方法が書かれていた。

    1. モチベーション1.0: 義務感から働くもの
    2. モチベーション2.0: やればやるだけ自分が得をする
    3. モチベーション3.0: 自分自身がもっている個性を解放し、自分のやりたいことを追求する

    このモチベーション3.0の状態をキープしているから継続できるらしい。そして,このモチベーション3.0はダニエル・ピンクという学者が本を書いているらしい。

    > ### p. 198: 「初志貫徹」「石の上にも三年」は正しくない
    > 10の新しい事業を展開したが、そのうち9のビジネスが失敗。それぞれ1億円の赤字を出してしまったとしよう。しかし、残ったひとつのビジネスで10億円の黒字を叩き出すことができれば、赤字は帳消しどころか事業全体として1億円の黒字を計上できる。このマインドは、前述したようにユニクロの創業者である柳井正さんも『一勝九敗』という著書の中で語っているので、興味があれば読んでみてほしい。

    > ### p. 238: 長年支えてくれた彼女を捨て、すでに新しい彼女がいる?
    > 最愛の彼女であった元恋人と出会ったのは2010年2月7日のことだった。依頼、約3年11か月の間、彼女は私の最大の理解者であり、苦楽を共にした同志だった。
    > ___
    > しかし、そんな彼女とは2014年1月にお別れすることになった。
    > ___
    > 別れの理由はお互いが別の道を歩むことを決めたからだ。私の目標は本物の事業家になること。彼女の目標は、温かい家庭を築き、女性としての幸せを手にすること。

    初期の与沢翼を支えた恋人の山田るり子との別れの経緯が書かれたい。

    > ### p. 242: 新しい彼女「あーたん」とは、愛人契約を結んでいる?
    > るり子と別れた後、私が2014年1月から付き合っているのは相原麻美という現役のレースクイーンでグラビアアイドルの女性だ。第2章でも述べたが、彼女は非常に堅実な女性である。

    現在の与沢翼の妻でもある女性について書かれていた。

    ## 結論
    与沢翼2度目の会社の倒産について書かれた本だった。

    これまでの本で,最初のアパレル企業での倒産からネットビジネスでの復活劇が語られていたが,その続きの話が本書で書かれていた。

    彼の代名詞でもある「秒速で1億円稼ぐ男」の由来が書かれた唯一の本だろう。

    彼の活動の履歴がわかって興味深かった。ただ,内容はエッセイ的なもので参考になるところはあまりなかった。

    与沢翼を語る上での大きなターニングポイントということで,調査資料としては有用だった。

  • 『失敗から学ぶ成功哲学』

    ■読了時間 2時間17分
    ■この本をオススメする人
     ・大きな失敗をして落ち込んでいる方
     ・与沢翼氏の過去に何があったか興味のある方
    ■感想
     2014年に著者の会社が資金繰りの問題により、経営破綻寸前になった直後に書かれた本です。著者の本を読むのは3冊目。2021年現在の最新作である『お金の真理』、『ブチ抜く力』を先に読んだ後の感想です。

     ずさんな管理により会社経営が傾いた経緯などが洗いざらい書いてあり、正直恥ずかしい内容ですが、逃げ出さずに失敗を認めて変わろうとしている姿勢は随所にみられ、誠実さを感じました。幼少期から祖父母に育てられた特殊な家庭環境や、両親との固執、暴走族時代に逮捕された過去、恋人とのことなど、かなりパーソナルなことも書かれており、著者の人生ストーリーに引き込まれます。

     面白いのは、人生どん底と思われるこの時期にありながら、非常に冷静に自己分析し、本書の内容が7年たった今でも一貫していることです。2021年現在、実業家・投資家としてご活躍されている著者の姿をみると、彼の人生において当時このタイミングで決意表明として出版した意味のある本だと思います。

     人並みに以上の失敗と努力をしてきた著者が目指すのは、「挑戦に基づく小さな失敗を許容・吸収できる社会」。過去の失敗を乗り越えてきた著者の言葉から、学ぶことは多いです。

  • ネオヒルズ族として有名だったときは興味を持っていなかったが、一度失敗しさらなる復活を遂げたあとの彼には興味があったので読んでみた。

    ものすごい熱量を持った人だと思う。
    好き嫌い、尊敬できる、できないはあるとおもうけど
    とても頭がいいし、この人は何度失敗しても復活するだろうな、
    と思う。

    大きな失敗をし、
    お金より大事なものを見つけ
    以前より幸せそうにしている姿をSNSから見る限り
    失敗するごとにさらに飛躍していくところがすごいな〜と
    関心する。
    また、ステキな奥様にいいタイミングで出会えたことも彼の人徳なんだと思う。

  • ぶち抜く力を読んだ後に読んだわけであるが、面白いのはこの当初から考え方が一貫されており、そして現在がある。
    前半は破産まで、中盤は本人の考え方、そして後半は悪評などに対する事実の説明。これだけ包み隠さず、そして持論を出しているのもすごいと思う。そしてこの本を出版したのも、倒産してまもない頃。
    最後に今の妻に対しての愛を書いており、実際にこの本の2年後に結婚。
    まじで数年後、ドラマ化しそうな内容だと引き込まれながら読みました。

  • この本、★★★★★満点です。
    税金を払えず、会社が経営破綻寸前になった、「ネオヒルズ族」の代名詞、与沢翼。
    僕はこの人が大好きなんだよね。
    小学生後半からグレ始め、高校中退、暴走族、逮捕、そして再起の第一歩として、司法試験を目指し早稲田大学入学。しかし、起業家になることに目覚め、数々のビジネスコンテストで優秀賞、そして実際に起業して軌道に乗せるも破綻。そして、復活し、時代の寵児となるも、またも今回の破綻寸前の事態。
    色々言われているし、この本に書かれていることにも色々言われている彼だが、この本では、その風評に対する返答や自身の派手な生活、会社経営が「完全に」間違っていたことを反省と共に詳らかに書いている。
    僕は人を中々信用しない・出来ない人間だけど、この人がこの本で言っていることは、真実だと思うね。
    「何事も突き抜けてみないと、見えない景色もある」と、「おわりに」で言っているが、なるほどなと思ったね。

  • 秒速で読みました。

  • お金を稼いで、大量のお金を消費し、今はその生活を改めた人の話。
    お金があれば何でも得られると思った実体験がある一方で、お金がなくなっても離れなかった人もいる。女性からお金がなくなっても、好きだと言われたりすることに対して、それは再起した際のことに期待しているのではと思うところなどはあったが、実際は純粋な気持ちからだった。
    母が小さく見えて、母との関係を見直したという経験は印象深い。

  • 与沢翼が奈落の底へ落ちてから、今どう考えて生きてるのかが書いてある。

    なんとなくそれもマーケティングの一種に感じてしまいがちだが、それはそれでいいと思う。
    何故ならマーケティングが悪いものではないから。
    マーケティングとは顧客に価値を感じてもらう方法のことで、すなわち顧客に幸せになって欲しいと願う心の現れだと言うことだからだ。

    そこで与沢翼がバッシングされた所以だが、それはドッグイヤーによるものだと思う。
    それは急成長するインターネット業界の潮流に付いて行き切れなかったことによるツケ。
    会社が急成長するにあたって、自分の意思が現場まで届かず、顧客に不満を与える形になってしまったと言うこと。
    この本に書いてあった与沢翼自身の乱れによるところは違う問題だと思うが、それまでの成長は途中まではしっかりしてたものだったと思う。
    何故なら、与沢翼の動画や文章からは人間性を読み取ることが出来たから。

    世間にへのアピールの仕方から今こうなったことで反感は大きくされるきっかけとなってしまったが、今後又息を吹き返し復活すると思う。
    考え方がしっかりしている人間だから。

    今回のことを糧にして今後は社会に良い影響を与えて戴きたい。

  • 転落後のメルマガを見るに、明らかに人が変わったという印象は受けない。
    ホリエモンのゼロにどことなく雰囲気が似た本になっている気はする。どちらも虚業と言われそうなジャンルでのし上がっている点も。ホリエモンのほうが実業としてはだいぶ実があると思う。考え方は似ているのかもしれない。

  • 与沢さんの存在を、はじめて知った。内容は、堀江貴文さんの『ゼロ』みたい。
    日本の現状を憂えてる部分、ちょっといかがなものかと思う。目標持って、いきいきしている生き方がそんないいものですか、って聞きたくなる。
    しかし、やっぱりこれまでの経歴、人生からして、変なひとやなぁと思う。
    ひとつの生き方として、おもしろい本でした。

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著者プロフィール

投資家兼個人事業主。1982年11月11日、埼玉県秩父市生まれ。ドバイ在住。
私立武南高校を数日で中退後、旧大学入学資格検定に合格。早稲田大学社会科学部に入学。
早大ビジネスプランコンテスト優勝。在学中に起業し年商10億円→倒産・自己破産。
再び起業し「秒速で1億円稼ぐ男」としてメディアから注目を集めるが
今度は税金滞納がきっかけで資金ショート。負債完済後、日本法人を解散。
2014年にシンガポールへ移住し、結婚。2016年にドバイへ移住。
長男・麗(2016年)と長女・仁奈(2021年)を授かり、二児の父となる。
株、FX、仮想通貨の研究が趣味。債券、保険の長期運用も行う。
タイ・マレーシア、フィリピン、アラブ首長国連邦の4ヵ国で長期ビザ
(または永住権)を取得。計39戸の不動産を無借金で購入し、所有。
海外に出てからの7年余りで純資産は約80億円(時価)に到る。


「2021年 『お金に愛される 真・投資術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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