- Amazon.co.jp ・本 (159ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594072469
感想・レビュー・書評
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一度耳にしたら忘れられない作家名でお馴染みのまんきつさん。
デビュー当時アル中だったと知り、興味をひかれ読んでみました。なかなか独特の画風&いっちゃってる目付きに面食らうも、読んでるうちにだんだん可愛くみえてきました。
アルコールを口にしたと思ったら「気が付けば朝……」の無限ループにめちゃくちゃ笑った。いや笑えないんだけどね。
私も毎日飲酒はしているけど、家で一人で泥酔するってことは滅多になくて、大人数で飲むと楽しくなって飲み過ぎ、そしてやらかすという経験はしばしば……。
ただ初のトークイベントで泥酔して登場、そのままおっぱい露出☆というまんきつさんのエピソードはあまりに強烈すぎて、今後超えられる気がしない(超えないことを願う)。
現在はアル中脱出できたとのことで、なによりですね。
まんきつさんにあたりの強い弟がいいキャラしてた。やはり周りにこうやって受診を促してくれる人がいないと、アルコール依存症の治療に至るのは難しいのかも。
それにしても、まんきつさん本当に美人です!こんなに美人で当時さんざん醜態をかましていたとは、お目にかかりたかった。現在はサウナ通い記などを執筆されているようで、そちらも読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これは賛否両論になるのは必至の本。
評価する側は、おそらく依存症でない人(あるいは依存症を認識できていない人)で、お酒の失敗ネタが微妙に面白く、あるあると共感もし、その上女性の失態なので下世話な興味も満足させてくれるからだ。
一方で眉を顰める側、すなわち自身が依存症の人、依存症から辛うじて脱出した人、家族や周りに依存症を抱えている人にとっては、依存症をネタにし、しかも扱いが軽く、おまけに彼女の再飲可能性が極めて高いことが手に取るようにわかるからだ。
中島らものように、結局は破滅を受け入れる結果になるのか、あるいは再生を果たした小田嶋隆のようになれるのか、もし才能があるのなら、是非とも再生を持続していただきたいと願うばかりだ。
追記(自身のFBより転掲)
まんしゅうきつこ(他にろくでなし子・辛酸なめ子・腹肉ツヤ子・魔神ぐり子等・・・)という下品系ペンネームで話題、かつ書名の「アル中」に惹かれてに手に取る。
ブログが話題になり、「面白いものを書かなければというプレッシャー」から始まり、「対人・漫画・文章に対する恐怖心」からアルコール依存症となった体験をコミックにしたものだった。
内容は面白くもあり悲惨でもあり、自虐とは言えネタにすべきか疑問もあるが、中途半端な自称酒(呑み)のプロとしては、マスコミに弄られた挙句のスリップ(断酒した依存症の方が再飲し再発すること)の危険性を感じないでもない。くれぐれもご自愛を。
(「自分の心配をした方が」との天の声が微かに聴こえはする) -
さらっと描いてるけど現実は壮絶だったんだろうな、と想像できるのにもっと悲惨な内容を期待してた自分が嫌になった。隣の芝生は全部青く見える。
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3.3何かに頼らない人生の指南書
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ブログ「まんしゅうきつこのオリモノわんだーらんど」で脚光を浴びたマンガ家・イラストレーターが、自らのアルコール依存症体験を赤裸々にマンガ化したもの。
著者がアル中になったのは、「オリモノわんだーらんど」が脚光を浴びたことにより、急に仕事の依頼が増えたプレッシャーのせいだという。つまり、つい最近(ブログ開設は2012年)の話なのだ。
そのためか、まだアル中体験が十分に「対象化」されておらず、とっちらかった未整理な印象の作品になっている。
てゆーか、たぶんこの人のアル中は現在進行形で、まったく治っていないと思う。巻末の「アル中鼎談」(鼎談相手は小田嶋隆と中川淳一郎)では「当分はやっぱり禁酒します」なんて発言しているし……。これではいつ「スリップ」(再飲酒)しても不思議はない。
それに、吾妻ひでおの『アル中病棟』(およびその前編『失踪日記』)という“アル中マンガの金字塔”を読んだあとだと、どうしても割を食って見劣りがしてしまう。
アル中に起因する幻聴などの“狂気”の描写には凄みがあるし、けっしてつまらなくはないのだが……。 -
最後に著者に酒を勧めている人はいただけないなあ。ま、克服できたようでなにより。
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アル中から戻ってこれたから、よかったねっていう話なんだけど、やっぱり途中は暗かったりする。ブログで面白い人だなぁと思っていたけど、心の闇が見え隠れする。弟の登場がいいかんじ。
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いやあ、シュールだった...
実話とは思えないような、でも実話なんだな。
イラストでは随分とクセのある顔立ちしてるのだなーと思っていたが、巻末に本人の写真が...。
ああ、そっくりだ。
けっこう美人なのでビックリ。
自分は人付き合いの広い方ではないので、このような人は(少なくとも表面上では)いないが、こういう人が・こんな生き方をしているのだなあ...という、
特に勉強にはならないかも知れないが、ほんの少しでも珍しい生活の間接体験をさせて頂いて面白かったです。
はい。