国税局資料調査課

著者 :
  • 扶桑社
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594072902

感想・レビュー・書評

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  • 国税局資料調査課→料調(りょうちょう)の仕事について、マルサや所轄税務署と比較しながら、書かれています。
    一般にはあまり知られていない内容だと思います。おもしろかったです。

    不正計算(二重帳簿、売上除外、架空経費等)による脱税をターゲットとし、重加算税が業績として評価される、という点が興味深いです。

  • 全く税金詳しくないが面白く読めた
    警察や銀行マン関連の小説は多いが、税務を題材にしても面白そう。
    不正とまでは行かなくとも、各種ごまかしは世間で広く横行しているってことが改めて認識させられる。
    かなりのハードワークであるが、今後はITやAIでこの手の分析などもかなり合理化できるような感覚を感じた…アナログで無駄が多い
    タックスヘイブンがリークして国際的に大問題となったが、金持ちと納税回避のイタチごっこはいつまでも続くだろうし、根本的にシステムを変えないとダメな印象。 マイナンバーで果たして効果が現れるのか注視していきたいところ

  • 国税局の部署「資料調査課」とはについて、OBによって書かれた1冊。

    マルサでおなじみの、査察部あたりは話に聞くこともありますが、「資料調査課」はどんな部署かと思って読んでみました。
    精鋭揃いなのはわかりましたが、資料調査課の位置付けがピンとこなかったです。

  • レビュー省略

  • 読むにあたり、ある程度の知識が必要。

  • 「国税局資料調査課」、通称「コメ」。令状のない疑義事案の任意調査を担う組織である。

    題材は非常に面白い。しかし「コメ」についてはWikiのような内容程度で、叩き上げ的なよもや話や愚痴、出世テクニックが多く、映画『マルサの女』のような迫力や凄味にはやや欠ける。例えば早朝のアポなし訪問がほとんどなためマクドナルド集合など正直読者は興味がない。もうちょっと具体的な事案や肉薄した調査体験などを読みたい。警察組織の捜査一課のような一種独特な雰囲気は感じさせられるものの手の内は教えられないということかもしれない。

    題名と冒頭から期待して読むと些か物足りなさを感じる。題材が面白いだけに残念。

  • 税理士業界では「リョーチョー」と呼ばれ、「無予告調査」などその厳しい調査手法故に話題が尽きることのない国税庁資料調査課の内情を元職員が解説。ただ、書籍にして出版する内容の面白さとしては、マルサにはかなわないなと思った。国税最強の税務調査集団とは言え、国税通則法上の任意調査の一環で行われるわけで、マルサの迫力には及ばない。その点、上田二郎先生のマルサ本は文章力、内容の面白さ共に本書を上回っていると感じた。そして、リョーチョーと言えば国税の中でも税務の専門家が集うエリートかと思ったら実際はそうではなく、税務の勉強をろくにしない幼稚園生並みの職員が多いとか。実際の調査現場では、税法理論を駆使するような仕事はなく、昔ながらの体育会のノリでないと通用しないそうだ。
    P157
    ある税務署での出来事だ。先輩が調査件数のノルマをなかなか達成できなかったため、ヘルプに入ったことがあった。調査法人は海外子会社の親会社だったので、先輩に「子会社のアニュアルレポートを実地調査前に請求しておいたほうがいいですよ」とアドバイスした。~その先輩は(アニュアルレポートの存在を)知らなかったようで、調査先の会社で「”アニマル”レポートを見せてください」と自信満々に言ってしまった。

  • 会計事務所勤務時代、税務署の調査は何度か立ち合いました。自分のした申告が正しいかどうかのテストを受けているような感じでした。

    しかし、世の中、納税側がいつも誠意をもった納税姿勢を持っているかというとそうとは限りません。

    手練手管を使い、隠し、欺き、うそをつき…そこに積み上げた証拠をもって淡々と切り込んでいくのが「コメ」。

    守秘義務をかいくぐり踏み込んで書かれています。(もちろん、本当の事案とわからないように改変はくわえられています)

  • 4〜5

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著者プロフィール

東京外語大学教授(オランダ語)

「2003年 『マックス・ハーフェラール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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