正義について考えよう (扶桑社新書)

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594073725

感想・レビュー・書評

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  • ゲンロンカフェでの対論+1。

    【目次】

    まえがき(猪瀬直樹)

    第一章・安保法制を巡る議論と日本人の歪み

    第二章・戦後がもたらした“ねじれ”と日本人の正義

    第三章・正義を語れなくなった町

    第四章・ジャーナリズムの変容とメディアのタブー

    第五章・当事者不在の東京五輪と日本のビジョン

    第六章・3・11で再発見した日本人の底力~『救出』で描いた実体験~

    第七章・日本を変える知性を生み出せるか?

    第八章・「団塊の時代」と歴史の断絶

    第九章・新たな“イエ”の創出と歴史の継承

    ===

    160708-09。図書館本をサクサクと読んだ。ゲンロンカフェでの2回の対談に、新たに1回の対談を加える。

    明治期に掲げられた正義(対植民地支配)が先の敗戦で失われた。猪瀬さんは、著書『昭和16年夏の敗戦』を引いて述べていた。その後、誰も責任を回避している状況が70年間続いている中で決定できなくなっているこの状況をどうするのか。リーダー不在でもやっていけることはあるが、マクロではそうもいかないことがある。国家と個人に全てを回収してしまうのではなく、「中間団体」を再構築することに希望をつないでいるように見受けられた。

    猪瀬さんの仕事について、東さんがあれこれと聞いているので、何度も著名が出てくるのは、まあ割り引いて考えないといけないかな。

  • レビュー省略

  • 太平洋戦争からの、なぜ日本がその道を選択してきたのかが分かる本。
    特に、猪瀬さんの著書「救出」を通して、3.11を裏側から見つめ直すくだりは読み応えがあった。

    リーダーのいない日本。
    小部隊なら上手く機能する日本。
    それは、古来からの日本人的な在り様が映し出す、まさにそのもののように感じられた。

    外国資本の「夢の国」に長いこと暮らすうちに、自分の進むべき道も帰る場所すらも消えつつある事態への対処を、日本人一人ひとりが考えるべき最後のチャンスが、今この時なのかもしれない。

  • 田中はとんでもないパワーを持っていて、官僚を使いこなしていた。宮沢以降の総理で、官僚出身の人はいない。小泉さん、石原さんは作家として官僚を超越sるう構想力とそれを伝える言葉を持っていた。

  • 2015/12/13

  • あらためて猪瀬直樹の代表作はしっかり読んでおかねばと思った。猪瀬氏が「学生運動は表層のモダニズム」と言っていたことはSEALDsにも繋がることかなと。

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著者プロフィール

猪瀬直樹
一九四六年長野県生まれ。作家。八七年『ミカドの肖像』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。九六年『日本国の研究』で文藝春秋読者賞受賞。東京大学客員教授、東京工業大学特任教授を歴任。二〇〇二年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。〇七年、東京都副知事に任命される。一二年、東京都知事に就任。一三年、辞任。一五年、大阪府・市特別顧問就任。主な著書に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『黒船の世紀』『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』のほか、『日本の近代 猪瀬直樹著作集』(全一二巻、電子版全一六巻)がある。近著に『日本国・不安の研究』『昭和23年冬の暗号』など。二〇二二年から参議院議員。

「2023年 『太陽の男 石原慎太郎伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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