- Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
- / ISBN・EAN: 9784594076122
作品紹介・あらすじ
『僕が尊敬する漫才師が書いた、血だらけの告白がここにある。
何かを愛することは残酷なほどの痛みを伴う。だからこそ、尊い。
後悔や 情けなさ、誰かの嘲笑さえも飲み込んだ日々は、
その尊さは、誰が何と言おうとも揺るがない。』
――又吉直樹(ピース)
結成以来、数多くの新人賞を獲得し、東京進出。
その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、
「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝、
渋谷公会堂で史上初の漫才ライブを成功させるなど
実績を重ねていったかに見えていた二人は、なぜ解散を選んだのか?
「ぼやき漫才」で熱烈な支持を集めた
お笑いコンビ「ハリガネロック」のユウキロックが
解散までの内幕をリアルに描写。
島田紳助、松本人志、千原ジュニア、中川家、
ケンドーコバヤシ、ブラックマヨネーズ……
笑いの傑物たちとの日々の中で出会った
「面白さ」と「悲しさ」を綴った入魂の迷走録。
感想・レビュー・書評
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アツい。芸人へのリスペクトが深まるし、自分の仕事への熱を取り戻させてくれます。3人の先輩の言葉がどれも素敵でした。「何か新しいことやってるか? 誰もしてないこと探してるか?」、「解散したら0になる。また地べたから這い上がってこい!」、「面白いやつは絶対売れる」【2020年8月13日読了】
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ハリガネロックって誰だっけ?っと思い、Youtubeで見てみました。確かに見た事あるなあという程度でしたが、知っていました。
お笑いの頂点に近い所迄上り詰めながら、納得の行く所まで登れず、コンビ解散までを綴った本です。
お笑いは人を笑わせる事が仕事な訳ですが、自分が面白いと思える、笑える瞬間はまた別の所に有る訳で、他の表現もそうですが本当に厳しい世界だなあとため息が出ます。
しかしこの作者のユウキロックさんは、相方が覚醒するのを放置してじっと待っていましたが、それはあくまで自分の考えが正しい。だから自分で気が付いてここまで上がってこい。というとんでもなく上から目線の考え方です。
勝手に期待して勝手にがっかりする。こういう人はめんどくさいなあと読んでいて思いました。察して欲しいなら、空気を察する人を周りに置いておくしか無いですよ。 -
爆笑オンエアバトルで優勝した実績もあるハリガネロックのユウキロックさんが書かれた本です。
彼のお笑いや漫才に対する熱い思いや考えが赤裸々に語られた貴重な一冊です。
現在はコンビを解散して、お笑い講師などをされているみたいですが、今度はその蓄積されたお笑いのノウハウを書籍化してほしいなと思いました。 -
ブライドの高さが足を引っ張ったんじゃないのかな。
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熱くて切ない、こんなに心をぐっとつかまれて震える本はない。
恋にも勝る漫才というものへの思い、努力しても努力しても届かない過呼吸で息がつまるような切迫感、相方に思いが伝わらないもどかしさ、それらがつまってつまってあふれでてるような、匂いがするかのような思いの丈をぶつけた文章。
こんな一途な思いを語った文章はない、物語じゃないから分かりやすい勝利なんてない、むき出しの現実、結果があるだけ、でもそれまでの現実を「ふりかえる」のでなく「背負っていく」そんな姿勢に心が揺さぶられる。 -
*結果と周囲(主に客)からの評価を気にする、チョコマカした方向へ。ずっと北風と太陽の北風な感じ
(どうしてこうなった?)
→結局は美意識(センス)と深淵に向き合う事から逃げた事と運
もともと神経質で小心者な性格、緊張しいで真面目、存在感ではなくスキラー、絶対結果を出さなくてはいけない「貧ずれば」の場面に追い込まれた、父や芸人仲間やケンコバに自分を認めさせる手段としてのお笑いになってきた、復讐心と焦燥感と自己嫌悪がガソリンになってしまった、そうなると手段でありネタ作りが楽しくない、客ウケに走ってしまったがその流れから育ったファンやライブも捨ててしまった、受け身を取れなかった、しかし芸人や吉本という肩書きへの矜持や執着は人一倍。ケンコバとのコンビの形or相方に物足りなさを感じる二つの道しかなかったのでは(自分を受け入れられなかった)?しかし自分を受け入れられないという強い自我がなければそこまでもいけなかったのでは?本当に周りは認めていなかった?beよりもdoに寄り過ぎた、出役よりプロデューサーが向いていた?でも結局は時代や巡り合わせ次第?
今でも最高なのにもっと最高な未来
を描けなかった
「見返してやる」という毒な復讐心と、「何クソ」というスパイスな反骨心の違いはどこか?
周りからの評価に焦点:復讐
周りに対する自分の生体反応:反骨
いや結局運と結果次第かも。何事も中庸が一番。 -
90年代後半から00年初頭にかけて、お笑いブーム(ほぼイコールエンタの神様)の少し前のお笑い好きが観る番組と言えば、"爆笑オンエアバトル"でした。
その中でも常にハイスコアを叩き出し、若者の人気をかっさらっていたのが本書の著者であるハリガネロックです。30歳中盤移行〜ダウンタウン世代のホープでした。
哀しくも、解散してしまった(時代性とか選んだ道の厳しさとか)このコンビが解散するまでの履歴を辿る一冊です。
今では南海キャンディーズやぺこぱよろしく"m1王者、プロ漫才師≠お茶の間の人気者"と言う図式は浸透しているように見えます。ただ、この当時は芸、コンテンツ至上主義みたいな風潮が強かったのがユウキロックさんを漫才にドライブさせる要因だったのかも。
哀しくも色々と学びにもなる一冊です。 -
居続けるためには、代わりのいない存在にならなければならない。俺がいなくても地球は回り続けている。所々にずしっと響く重たい言葉があった。
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新聞で大上さんがアイドルの運営に携わっているのを知り、そこからつながって読んでみました。
松口VS小林。の頃から、大ファンとはいえないけれど定点観測でみてきたので、いろいろと考えさせられた。
笑いとは何か、芸人とは何か、考えれば考えるほど迷路にはまっていく様子がよく書けていると思った。
筆者は漫才だけではなくて、話す技術が高いと思っていたので(アメトークではいまいち発揮されていなかったけれど)、芸人を辞められたのはとても残念。
これほどいろいろ考えた松口さんに漫才を教えてもらえる生徒さんは幸せな気がする。 -
同世代なんで懐かしさや、わかるなぁという感じで読めました。