科学が教える、子育て成功への道

  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594077822

作品紹介・あらすじ

世界が激変しているいま、
旧来型の〝エリート〟が役に立たなくなった!
子供に新しい「成功」をもたらすには何が必要なのか?

学習科学・発達心理学の世界的権威が、
エビデンスを基に説く、
21世紀型成功者を生みだす方法とは?

世界中でかつては想像もできなかった事件が頻発し、
自然災害も我々の想定を大きく外れた凄絶なものとなっている。
そんななか旧来型の〝エリート〟の非力さが浮き彫りに……。
旧来型の知識偏重、学歴偏重のエリートが見限られている昨今、
わが子を「成功」させ、「幸せ」な道を歩ませ、「超」一流の市民とさせる方法を、
懇切丁寧に説いていく。

「成功」に必要な六つのC(=6Cs)とは一体何なのか?
6Csを身につけるには何をする必要があるのか?
親は何を心がけるべきなのか?
その要点を明確にする画期的な書!

感想・レビュー・書評

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  • タイトルが少しだけ胡散臭いですが、本当にいい本です。

    著者は、これからの時代は、知識埋め込み型の教育ではなく、6Cs(Collaboration・Communication・Content・Critical Thinking・Creative Innovation・Confidence)を伸ばしていくことが求められていくそうです。そして、それぞれの能力について、どのようにして能力を伸ばしていけばよいのかが書かれており、今すぐ実践したいと思せてくれるプランがたくさん詰まっています。

    細かい話ですが、個人的には、6Csは科学的に導かれたものらしいのですが、そのあたりの記載(科学的根拠)が弱く、本当に6Csが必要十分なのか今一つピンときませんでした。例えば、情熱・興味(Passion・Interest)なども、必要な要素なような気がします。(もしかしたら、6Csのどこかに含まれているのかも知れません。)とはいえ、とても細かい話なので、6Csが必要十分であろうと多少漏れがあろうとも、この本の魅力が薄まるわけではありません。

    あと、レファレンスがない。。(ウェブサイトにあるらしいが、それも見つけられない。。)色々、調べてみたいのに、残念。

    学生時代に塾講師をしていた時に、よく「うちの子が勉強しなくて…」という悩みを(お客さんである両親から)よく聞いていました。そのたびに思っていたのが、「オタクの子供が勉強しないのは、オタク自身が勉強しないからでっせ」と心の中で思っていたのですが(もちろん口には出せない)、その考えに(おそらく)一致する記述があったので、一部抜粋します。

    -----
    子供は学校だけでコンテンツを学ぶわけではない。このことをよく覚えておこう。子どもは学校外で多くの物事を学ぶ。あなたと薬局やスーパーマーケットに買い物に行った時の会話を通じて。あなたと電車やバスに乗っている時。こうした全ての瞬間に子供は学んでいる。いつでもどこでも、子供は世界について理解を深めることができるのだ。そんなチャンスを活かして問いかけてみよう。そうすれば子供は多くのことを学び取るだろう。学校外でも学びを面白がる子供は学校でも学びを楽しんでいる。子供が過ごす時間の中で学校が占める割合は二〇%に過ぎない。大半を占める学校外の学び環境を豊かにするために、私達は、子供達にとっての良き学びのモデルとなり、また子供達と一緒になって学びに取り組んでゆこう。
    子供から出た質問には正直に答え、学びに熱中する人のモデルになろう。これこそ大人ができる子供達へのこの上ない贈り物と言えよう。―(中略)―一緒に語り合って、想像を膨らませたり、インターネットで調べたり、近くの図書館に行って本を探してみたり、答えを見つけるために色々やってみる。子供にどう学んだらよいか、自分がモデルとなって見せることが何よりも大事なことである。私たちが学び続ける存在であることを示して初めて、子供達も学び続ける存在として成長してゆく。
    -----

    親を見れば、子が分かる。
    子を見れば親が分かる。
    必要以上に学校や塾に子供の教育を頼り切ることなく、自分も当事者の一人として、子育てに携わりたいものです。(偉そうに言うもののの、中々できていませんが。)
    自分自身への戒めの意味も込めて。

  • 子育てをするようになり、何が子どもにとって好いことで何が悪影響を与えるのかというのも気になるようになったが、自分の幼少時代とは全く異なるこの先の世界において、この子が迷ったり辛い思いをしたりすることが少しでも無くなるようにするには、どのように子供と向き合っていけばいいのだろうか、と考えるようになった。

    そんな中で出会った本書。著者は「深く考え、自ら創造し、行動する人になるために必要なスキル」として、Content(読み書き計算)、Collaboration(仲間とアイデアを出し合う)、Communication(発見をまとめる)、Critical Thinking(冷静な見極め)、Creativity(新しいアイデアの創造)、Confidence(困難を乗り切る自信)の6Csが必要になると主張している。

    この中で、従来の学校教育で評価されるのはContentのみ。この先、頭にどんなに事実を詰め込んでも、ウェブ上で検索すれば簡単に答えに辿り着けるため、成功には結びつかない。大事なのは大量の情報を仕分けし、優先順位をつけ、活用していくことである、と。そのために必要なのが6Csである、という論。

    1章から4章までは「成功」の定義や現在の学校教育の迷走、子どもの潜在能力等についての話。5章から10章までは6Csが一つずつ扱われている。ここでは各Cの熟達の程度が4段階にレベル分けされており、今、自分や自分の子どもがどのレベルにあるのかをチェックできるようになっている。11章はまとめ。

    6Csの詳しい説明は省くが、面白いのは子どもの成功への道が、大人にとっても成功する道であり、この6Csは大人が成長していくためにも子どもと同じように適用することができる、という点。例えばCritical Thinkingは、「見かけをそのまま信じる(Level1)⇒私の考えを絶対に正しいと信じる(Level2)⇒どんな意見も正解である(Level3)⇒根拠づけて上手に疑う(Level4)と発展していき、これは大人の情報処理能力にも当然通じる。

    著者は6Csを「何度も同じプロセスを経て洗練され」、「あるスキルがほかのスキルの成長を助け」、「お互いに関わり合いながら発達し」、「学ぶことで常に伸ばし続けることができ」、「教師や親ではなく学習者に焦点が置かれた」、「学校外の様々な文脈で活用できる」スキルとしている。この点で、生涯学習であると言える。

    子供がどんな環境に置かれても成功できるようにしてあげるのは素晴らしいじゃないか、その学びのプロセスに関わることで自分たち大人もせいちょうできるなんてさらに素晴らしいじゃないか、ということを著者は言いたいのだろう。

    障害をかけて学ぶこと。学校教育とはまた別に、人とかかわり続けるためにスキルを磨くこと。
    そういう点で、「子育て」をしていない人にとっても学びの多い本である。

  • 「人が本当の意味で豊かに生きるためには、どんな力があるといい」のでしょうか。
     私は「そもそも学ぶとはどういうことか」「教師はどうあるべきか」「起業するために必要な力は何か」などなどたくさんのヒントをもらっています。

  • shiro

  • 筆者が掲げている6Csという6つの「C」から始まるキーワード
    その6つには4段階のレベルがあり,現在どの位置にあるか,次はどこを目指すかということを考えていく。

    「子育て」はもとより
    「学校教育」でも考えていける視点

    6Csのどれもが,今,必要とされている能力で
    それぞれに関わるエピソードや研究に基づく成果が多く示されている。

    6Csの一覧をもとに,自己評価していく活動を
    知人が取り組んでいたので読んでみたら
    なるほど納得の内容だった。

    繰り返し読み,体得できる方法を考えてみたい。



  • ▼21世紀における「成功とは何か」
    ・成功とは
       ・健康で思慮深い
       ・思いやりがあり、他人と関わって生きる。

    ・知識詰め込み型はもはや役に立たない。
    ・大量の情報を仕分けし活用する力が必要になる。


    ▼子どもが身につけるべきスキル=6Cスキル

    ○コラボレーション:
    自分をコントロールし、他社と共同する能力。

    ○コミュニケーション:
    読み書き能力、傾聴能力

    ○コンテンツ:
    美学や道徳までがコンテンツに含まれるようになる。新しい情報にどう関わって、どう学んでいくかも含まれる。

    ○クリティカルシンキング:
    一歩引いて考え、答える必要のある問いを選ぶ。前例踏襲ではなく、自分で考える。
       
    ○クリエイティブイノベーション:
    創造性。コンテンツを身につけると創造性が育つ。
       
    ○コンフィデンス:
    忍耐強さ・やる気・リスクを取る勇気

    6Cの表:
    ・下から上へ向かって成長する。
    ・表を見ながら「どのレベルにいるか」「どうやってCを育てようか」と問いを立てると良い。

    ▼できない ことを学びの種として、どうしたらできるようになるか?を考える。

    ・ドラッカー
     袋小路に入ったときは…
    「何の制約もなく、
    どんなこともできる状態だったら
    真っ先にやりたいことは何?」
     と考える。

    ▼成功に必要なスキルは世界共通

    ・フィンランドの事例:
      ・フィンランドは教師の給与が恵まれている
    教師が尊敬されている
      ・教師はカリキュラムを自分でデザインする
      ・多様性を受け入れようとする姿勢がある

     ・共通する指導方法
      ・創造性とイノベーションを重視する
      ・コミュニティ作りを最優先にした。
      ・子どもの教育に多くの予算を投入する
      ・あそびや楽しみを通じて
    情報を学ぶ時間を多く取り入れている
      ・教師は知識を与える役割ではなく、
    子どもとともに知識をつくりあげていく

    ▼ハードスキル・ソフトスキル

    ・ハードスキル:
    数字・読解・プログラミングなど時間でテストで測定可能で、目で確認しやすいもの。

    ・ソフトスキル:
    ひととの関わり力・感情の調整・うまく行かないときに別の方法を探そうとするスキル。測定が難しい。

    ・ハードスキルは人生の土台。ソフトスキルはセメント。

    ・親はハードスキルばかりに目が行きがち。

    ・21世紀には、外発的動機付けも有効だったが、21世紀は内発的動機付けが大事になる。

    ・外的な報酬ではなく、新しいことを学び創り出す能力や世界をよくしたいという気持ち。

    ・健康で生産的な人生をすごせる子どもを育てるには、子どもが自ら動き、自然にスキルをつなげ、成長させていくのが一番良い。

    ▼コラボレーションは究極のソフトスキル

    ・現代は、個人の力で成し遂げるよりもチームの一員として何かを創り出す時代になっている。

    ・自分に足りない様々なスキルを、他のひとから借りること。

    ・一方的に物事を進めるのではなく、他のひとと交代しながら学びを進めるチャンスを作ってあげる。

    ・子どもが自分の欲求と他者の希望の間で、自己調節していくチャンスを親が作って上げる

    ・★いらいらを乗り越えて他の選択肢に気がつくことが、コラボレーションする力を育てる。

    ・★コミュニティの一員であるという意識が、自分に出来ることを最大限にやろうという意欲を高め私たちの生活をみんなのためにより良くしようと考える事につながる。

    ・演劇に参加することも、コラボレーション力を高められる。演劇は、みんなで協力して1つのパフォーマンスをしなければならないため。

    ・グループで調べ、発表し、最終試験の準備もグループでやると1人でやるよりもはるかに質の高いアウトプットになる。

    ・コラボレーションのレベルは4段階

     レベル1:
     「他者と関わろうとしない」自分の事だけを考えている。

     レベル2:
     「横並びで勝手に進める」:私は私、あなたはあなた」「ALONE TOGETHER」
      →協同のきっかけを大人が与えてやると良い。
       ・共に作業すると、お互いの理解が深まる。
       ・ボードゲームは子どもに馴染まない「待ち時間」が発生するが大人の支援があると学びのきっかけになる。
       ・老朽化した施設修繕に対して、おとなが各自の都合だけを主張するのもこれ。全体像が考えられない。
        それぞれが別の方法でやることを変えようとしない。
       ・★良い選手を集めることは簡単だ。が、協力してプレイする優に仕向けることはとても難しい。

    レベル3:
      「一緒にプレイ出来るようになる」
       ★遊んでいるおもちゃよりも、相手に関心が向くようになる。
       ★大人は子どもに「お互い助け合ったらもっといいことがある!」と学ばせることが大事。
       ・実際に、やりとりする議論による学びは、教授型授業より効果が高い実験結果がでている。
        協同プロジェクトで学ぶのが本来学校にはぴったりの勉強法。
          ・読んだ本のワンシーンをジオラマにしてみる、とか

       ・親が家庭でやるなら
        ・★家族みんなで集まって何かに取り組む時間を作る(★旅行計画やってみたい)
        ・料理の材料を並べてみる

     レベル4:
      ★共に作りあげる(砂場から教室、即興劇まで)
      ・ドラッカー:生き残るためにはかつての競合相手と
      ・競合ではなく協同

    ▼コミュニケーション
    ・ごっこあそびが高度なコミュニケーション力をつけるのに最適

    ・自分の言葉でいいかえてみるとどうなる?お話ししてみてごらん。

    ▼コンテンツ
      ・学んだコトを、深く高いレベルで理解するには芸術がとても役に立つ。
      ・たとえば演劇
      ・パフォーマンス・アウトプットすることにより言語・読解・社会などの
       コンテンツが見事に融合されるため、深い水準で理解することにつながる
      ・STEM教育にARTが加わり」からSTEAMへ

      ★良い学びがおきる条件は、
       「自分の意思でやる・没頭する・やる意味が感じられる・社会的に関わり合う」
       という4つの条件が揃うこと。

       ・いかに興味を持たせるか、関心を引き出すか?(移民のスーパーマーケットで果物を買う)
       ・意味を感じさせるか、自分との接点を感じさせるか:
        薬の服用ルールの実験:架空の患者についてのものがたりとして伝えると効果的。

       ・コンテンツ領域の最終理想型は「その道のプロ」になること。
        プロになると、知っていることを自由自在に改善修正して柔軟に考えられるようになる。
       ・熟練者は、漠然とは物事を進めない。どうしたらベストかを考え、見きわめてから行動する。
        さらに「もうダメだ」と諦めない。知っていることを全て投入し問題解決する。
       ・熟達者は、自分の行動を的確に評価し、いつもと違うことをしていないか常にチェックしている。

       ★熟達者は、全体像を思い浮かべ、その場におきた変数(不確定要素)を
        全て思い浮かべ、どれに重みをつけるか決めて対応する。だから優勝する。
       ・熟達者になると、カリキュラムどおりではなく、
        相手にあわせて多様な方法で説明したり例を示したり出来るようになる。

       ・コンテンツ分野のレベルを4まで上げようと思うなら 
        日常の些細なことにも「意味」を見いだし、表面的に考えず、
        複数の条件やニーズを考慮して選ぶ事からはじめると良い。

       ・超一流の熟達者は、新しい知識コンテンツを生涯学び続ける。
       ・子どもにも、学び続ける姿勢を見せることが、同様に学び続ける存在へとつながっていく。

    ▼クリティカルシンキング
     ・お馬鹿なことをする両親は、案外子どもの役に立つ
     ・ジョーク=わざと間違って考える事や、人とは異なる方法を子どもに教える時に役立つ。
     ★レベル3の状態ではまだ「意見」を「真実」ととらえてしまいがち。
      どんな意見も正解である、という視点に気がつくのは良いが、
      自分で「最も良い選択」ができないところが弱点となる。
      レベル4の域には達しない。
     ・レベル4への鍵は、常に問い直すこと。
      学校では、お互いの意見を共有した上でディベートすると効果的。
      根拠づけて上手に疑うことができると良い。
      判断材料としてたくさんの情報を集めるまでは普通だが、
      それらの分析を統合する必要がある。
     ・なぜだろう?もっと良いやりかたって、ないかな?を促すことが教育者の役目。

     ・クリティカルシンキングを出来るようになるためには環境整備が必要。
       ・子どもの意見を尊重する。
       ・調和を重んじすぎない。異議を唱える勇気を持つが、一度決まった事には全力で取り組む。

     ・イノベーションを起こす人はクリティカルシンキングしている。

    ▼クリエイティブイノベーション:枠からはみ出て考えろ
     ・「現状のまま」でものごとをとらえない。
     ・目の前のことだけに捕われず、

     ・子どもが出来るようにするには?
       ・まず自分なりに「創り出し」「試すこと:が出来る経験を積み重ねて上げる。
        → みたてあそびなどが、さまざまな見方で表現するのに効果的。
       ・空想するプロセスを含んでいると、一番よく学ぶことが出来る。
       ・思い切り安心して遊べる・作り出せる場、想像力を刺激する場を与える。

     ・ある分野について、相当量の知識をもつようになると、ひとは自分なりの創造的表現を行なうようになる。
      (自分の方法をみつけ、表現しようと試みる習性が人間にはあるようだ)

     ・すぐに判断しない!とにかく数をだす!という「ルール」で制約から自由になることが出来る。(IDEOのブレスト)

     ・何かになるきる「ロールプレイ」も、発見にはとても大事。

     ・家族で「旅の記録」をつくるのも有効。子どもにとって将来出会う「貴重な記録」にもなる。

    ▼自信(confidence):
     ・試してみようという気持ち
     ・粘り強く、くり返しているうちにわかる・できるようになる=GRIT
     ・失敗することが当たり前だ、と思う気持ち。その上で、続けられる気持ちをもつこと。
     ・自信がないと、知らない人と関わりをもとうという勇気が無くなる。

     ・とにかくやってみようという気持ちは、生涯消えることがない。

     ★褒めるべきは「能力」ではなく「努力」。他者との比較で得られる自信は大きく育たない。
     ★★正解を発見する能力ではなく、粘り強く努力することこそ大事なんだよ、というメッセージを与え続けることが自信を育てるカギ。

     ・プライド(自己肯定感)が低いと、リスクが取れない。
     ・いつでも親が最高の環境を用意してあげる必要はない。失敗の環境にどう対応するか?を学ぶことが大切。

     ★自信を形成する上では、子どもが宿題など難しい課題に直面したとき、すぐにうまく行かなくても試行錯誤し続けるように励ますこと。新
    しいことに、あれこれ挑戦し試し続けることを賞賛すること。これが親の役割。

     ・学びは瞬間的なものではなく、生まれながらの才能が不十分でも粘り強く続けることで開けてくる。これがわかると、諦めずに難題に立ち
    向かうようになる。脳も、筋肉と同じように練習によって鍛えることができる。

     ・恐怖に立ち向かうたびに、強さと自信が付く。「こんな状況が大丈夫だったから、次はどんなことがおきても大丈夫だろう」自分には出来
    ないことをやろう。

     ・自分自身の「自信」のレベルはどうだろうか。自分のレベルがまだまだであれば、目の前の恐怖に立ち向かおう。退路を断とう。

     ・努力によって能力を高める原体験を作ってあげる。困難にぶつかるたびに、それを思い出してもらうといい。

     ▼自信を作る環境をどうつくるか?
      ・家庭はもちろん大事。
      ・教師が失敗しないようにプレッシャーをかけて板場合は、子どもとじっくり話し合う。失敗しながら身につけていくのだから安心してい
    い、とつたえる。学校にひっぱられて家庭が不安定になってはいけない。
      ★きつい条件を乗り越え、粘り強く努力することしか、自分の希む方向には行かない。大人はそのモデルになる覚悟が必要。

      ・子どもの全人格を尊重し、「何を学ぶか?ではなく、どう学ぶか?」を教育の根幹に置く。
      ・6Cの表で、子どもの成長の道筋がみえてくる。
       スキルの発達には順序がある。左から右へ、どれかがかけていると、先へ進まない。
       最後のコンフィデンスは、他のすべてのCを支えるもの。
        この表のスキルを憶えて実際に使う・組み込んでみる。

      ・失敗を愛でよう。夢の現実の前に壁が立ちはだかるのは「夢に対する思い」を証明するためだ。

      ・クリティカルシンキングはトレーニングが必要。
        違う見方が存在する事を尊重し、自分たちの当たり前をいったん脇に置く練習がいる。
        対話の中で、今自分がどのCの状態にいるかを見ればいい。レベル1?2?

      ・成功とは、健康で思いやりがあり、他者と関わって生きる自然なこどもが育ち、彼らが他者と協力して創造的であること。
       そして自分の能力を存分に発揮し、責任感溢れる市民となることが「幸せに人生をおくる」ということ。

       より良い世界に変えていこうとする粘り強さが、わたしたちに課せられた使命。それを実行できる教育をつくろう

  • 一回読んだだけじゃ到底理解できない。表紙とタイトルからは想像できないくらい密度高い。

  • 6Cの必要性がよくわかった。あとは自分で工夫しながら実践するのみ。

  • Grit系の本と大差はないが、いろいろな引用や実例が豊富で説得力が高い。
    6Csを筆者たちは唱える。Collaboration, Communication, Content, Critical Thinking, Creative Innovation, Confidenceであり、いわゆる知識はそのうちのContentだけであり、その他はソフトスキルと言われているものである。そのソフトスキルを段階に分け、自分、他者、他者からのフィードバック、さらなる高み、と守破離により高めていく。

  • 6Cs 非認知能力全般が大事であることは他の著作でもよくみられるが、本書では認知能力も必要であると書いてある点が納得感は高い。

  • 参考になる情報が整理されているが、やや冗長に感じた。また、マインドセットやグリットなどすでに理解している研究成果の概念もあり、参考になったのは心の理論と実行機能スキル、プロフェッショナルクリエイティビティであった。

  • 子供の学びに必要な6cs
    どこまでできるかはわからないが忘れた頃にまた意識してみたい。簡単に言うと子供に主体性を持たせることが重要ってことかな

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著者プロフィール

ペンシルバニア大学でPh.D取得。テンプル大学教授。ブルッキングス研究所シニアフェロー。ロバータと共著の『Einstein Never Used Flash Cards』は世界中で翻訳され、2003年に出版された最も優れた心理学書に贈られるBooks for BetterLife Awardを受賞。卓越した研究業績だけではなく、認知心理学・発達心理学の基礎的な研究を教育に活かし、社会に貢献するために様々な重要なプロジェクトに関わり、世界から注目されている。『ニューヨークタイムズ』などアメリカ全国紙での幼児教育・幼児発達についてのスポークスパーソンとしても活躍している。

「2017年 『科学が教える、子育て成功への道』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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