学問こそが教養である

著者 :
制作 : 江藤 裕之 
  • 扶桑社
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594082048

作品紹介・あらすじ

百年兵を養うは一日これを用いんがためなり――

真の教養人になるための要諦とは?
「知的生活」を続け、世界的な英語学者でもあった「知の巨人」による実践的教養論!
伝説の「上智大学最終講義」も収録!

「今さら言うまでもないことだが、
先生はまさに「知の百貨店」と称されるにふさわしい、該博、博覧強記の知識人であった。
大学教授、保守論客、作家・評論家など、まさに、いろいろな顔をもたれていた。
もっとも、言論活動のゆえか、先生の本職が英語であったことを知らない人もいた――」
(編者あとがきより)


【目次】
Ⅰ 対話する西洋と日本(ドイツ・ミュンスター大学名誉博士号取得記念講演、日本語訳・江藤裕之)
Ⅱ 科学からオカルトへ――A・R・ウォレスの場合(上智大学最終講義).
Ⅲ チェスタトンの最近刊行物について考えること(第12回イギリス国学協会年次コロキウム特別講演、2013年)
Ⅳ 英語教育における英語史の効用(イギリス国学協会創立20周年記念シンポジウム基調講演、2013年)
Ⅴ 新々語源学の理念(上智大学渡部研究室にて、1993年)
Ⅵ 教育問題を考える三つの視点(モノローグ・未発表)
Ⅶ 「教育」「学校」「英語」そして「学問」(編者との対談)


【著者プロフィール】
[著者]渡部昇一 わたなべしょういち
昭和5(1930)年10月15日、山形県生まれ。上智大学大学院修士課程修了。独・ミュンスター大学、英・オックスフォード大学留学。Dr.phil.(1958), Dr.phil.h.c.(1994)。上智大学教授を経て、上智大学名誉教授。その間、フルブライト教授としてアメリカの4州6大学で講義。専門の英語学のみならず幅広い評論活動を展開する。昭和51年第24回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。昭和60年第1回正論大賞受賞。平成29(2017)年4月17日逝去。享年86。

[編者]江藤裕之 えとう・ひろゆき
東北大学大学院国際文化研究科教授・清風学園顧問。昭和38(1963)年9月19日、福岡県生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業。同大学院にて社会学、英米文学の修士課程を修了後、ジョージタウン大学に留学。2000 年にジョージタウン大学よりPhDを、平成14(2002)年に上智大学より博士(文学)を取得。西洋精神史・学問史の立場から言語学の歴史を研究し、日本人のための英語教育の構築をリベラル・アーツ教育という視点から試みる。英語学を渡部昇一教授に師事。

感想・レビュー・書評

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  • 学問こそが教養である 渡部昇一氏

    1.購読動機
    渡部先生は2冊めです。
    戦国武将の名将言語録。
    これが○のため、二冊目セレクト、読みました。

    2.本書内容
    学者であった故渡部先生の持論の展開です。
    専門分野を留学の経験まで遡り改装している書籍です。

    福澤先生の学問のすすめのようなイメージで購読を、、、と想定していたため、その意味においては想定外の内容でした。

    共感したのは以下のくだりです。

    「教育の環境を整えるは、平等の権利です。
    一方で、生徒側の能力には開きがあるのですから、能力にわけて教育をするも重要です。
    学校が物足りないならば、塾へいけばよいですし、塾も補習、専門分野などいくつか領域があってよい。」

    「能力は平等ではない。
    それを平等に扱おうとするから、軋みがでる。」

    たしかにそうかもしれません。

  • 英語学・英語史の専門家としての渡部昇一さんのいろんな側面が見えてくる本でした。専門家としての業績は誰もが認めるところですが、言うべきことは言うという強い信念が伝わってくるのを感じました。愛弟子の江藤裕之さんによる「あとがきに代えて」も素晴らしい。細かいところでは、同意できないところもあったのですが、それ以上に読んで良かったと感じたので、評価を5にしました。

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著者プロフィール

上智大学名誉教授。英語学、言語学専攻。1930年、山形県鶴岡市生まれ。1955年、上智大学大学院修士課程修了後、ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オックスフォード大学へ留学。ミュンスター大学における学位論文「英文法史」で発生期の英文法に関する研究を発表。ミュンスター大学より、1958年に哲学博士号(Dr.Phil.)、1994年に名誉哲学博士号(Dr.Phil.h.c.)を授与される。文明、歴史批評の分野でも幅広い活動を行ない、ベストセラーとなった『知的生活の技術』をはじめ、『日本そして日本人』『日本史から見た日本人』『アメリカ史の真実(監修)』など多数の著作、監修がある。2017年4月、逝去。

「2022年 『60歳からの人生を楽しむ技術〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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