紫式部は今日も憂鬱 令和言葉で読む『紫式部日記』

著者 :
  • 扶桑社
2.92
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本棚登録 : 149
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784594095581

作品紹介・あらすじ

『エモい古語辞典』の著者最新作2024年大河で話題!「紫式部日記」を令和言葉で超訳1000年前も現代も、悩むことは皆同じだった――シングルマザー兼ひきこもり作家の紫式部は、ある日後宮で働くことに。「『源氏物語』のファンです!」と話しかけてくれる人がいたらいいなと思っていたら、同僚の令嬢たちは氷のように冷たくて、完全にアウェイ。現代人からしてもやる気が急低下しそうな職場で、紫式部はどう生きたのか。“天然キャラを演じる”という処世術を編み出したり、「出家したい」と愚痴ったり。日本史で一番有名な女性の中の一人なのに、とても身近な感覚を持った人だとわかります。そんな日々を綴った『紫式部日記』は、お仕事成長譚としても、引っ込み思案な女子の内面を覗き見られる面白い手記としても読めます。本書では、原文を30代OL風の言葉でわかりやすく訳し、かわいらしい猫のキャラクターが平安文化を解説。かわもとまいさんによる美麗なイラストを40点以上掲載し、古典になじみのない方も楽しく読めるようになっています。また、以下の用途でも本書を役立ていただけます。◆2024年大河の副読本として◆日本史や古文の世界に親しむ導入として◆加持祈祷や宮廷儀式など当時のリアル記録が満載!創作の参考にも「口語にしてみたら、まるでカフェで隣から聞こえてきたOLたちの愚痴のようで、紫式部がますます身近に感じられたのですが、いかがでしょうか」(あとがきより)

感想・レビュー・書評

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  • 紫式部日記を令和の30代OL言葉で
    中高生から読める 

    ○すらすらと今様に読める
    ○猫ちゃんが注釈してくれるのだけど、そこで本文がブツブツ切れてしまうので、まとめて章の間などに置いてもらったほうが読みやすかったかも
    ○後宮での“いじめ”事件の追加の説明があって背景がわかりやすかった

  • ざっくりどんな内容なのかを知るにはちょうど良かった。知識をひけらかすようなことをすると悪く言われる(悪く言う人がいる)とかいつの時代もそういうのがあるんだな。

  • 本書の中の言葉で
    「彰子の出産レポと宮仕えライフハック」本。
    大河ドラマのための予習はバッチリ!
    わかりやすいし、チョイチョイ入る注釈もありがたい。

    引きこもり体質で、あまり他人に興味なさそうなのに
    ファッションチェックが厳しい。人間関係が大変な職場では観察力も必要なことを教えてくれる。でも目立たないように、自分をお馬鹿に見せて、ゆるふわに振る舞う必要あったのかなぁ。結局、そんな自分や世の中を憂いて出家を望むようになったのでは。
    現代でも通用する処世術だけど、シンドそう。

  • 「30代OL風に超訳」「令和言葉で読む紫式部日記」「1000年前も現代も、悩むことは皆同じ」などのフレーズが興味をそそり、購入しました。

    でも、なかなかそんな簡単でなかったです。
    筆者は「中学生でも読めるように」したということですが、1つ1つの単語の読みにくさや、私の基礎知識の無さから、読みにくいと感じました。

    「レベチ」や「エモい」などの言葉で分かりにくさを補っているが、それでもとても読みづらい。建物のつくりや衣装、登場人物の名前なども役職名が難しく、結局だれのことをさしているのか理解が追い付かなかった。

    専門家と、このごく普通の私が読んだときのこの乖離が、結局は敷居をあげてしまっているんじゃないかな。
    もっともっと簡素化して訳してほしかった。…そうすると、もう「紫式部日記」の訳ではなくなってしまうのだろうか?
    途中猫が解説をしてはくれるが、分断されて分かりにくい。それに、しょっちゅう解説が出てくるということは、それほどまでに解説を追記しなければ理解できないということでもある。
    紫式部日記について書かれた本はたくさんあるが、どの本もだいたいこんな感じだなと思う。分かりにくさが先にたって、「?」と思ったまま終わってしまう。
    やはり映像で見るのが1番なのかなと思った。

    無理やり最近の言葉をあてがった感が否めない。
    求めるのはそこではなかった。。

  • 来年は大河が紫式部ということで少しずつ該当の時代の本を読んでいきたい。
    まずはこの本。
    役職名や衣装やら屋敷の場所やら、
    今の暮らしで見慣れない用語がたくさん。
    今の言葉で書かれてるから文章は読みやすいのに、
    頭に入ってこない状態。
    それでも読んでたら、第九章と第十章でやっと面白くなった。
    イタイ、イタイぞ、紫式部。
    やっぱり情景描写より、心情描写の方が楽しいわ。

  • 2024/02/21 amazonp49

  • 「49. なぜうちらは地味なのか」が秀逸…面白すぎる。

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著者プロフィール

1973年生まれ。文筆家。早稲田大学第一文学部卒。著書に『エモい古語辞典』(朝日出版社)、『女の子は本当にピンクが好きなのか』(河出文庫)、『不道徳お母さん講座』(河出書房新社)、『スゴ母列伝』(大和書房)など、訳書に『自閉スペクトラム症の女の子が出会う世界』(河出書房新社)、『だからわたしはここにいる』(フィルムアート社)、『ギタンジャリ・ラオ STEMで未来は変えられる』(くもん出版)、 『ガール・コード』(Pヴァイン) など。

「2022年 『「女の痛み」はなぜ無視されるのか?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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