光秀の選択

著者 :
  • 毎日新聞出版
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本棚登録 : 43
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620108506

作品紹介・あらすじ

織田につくか、足利将軍につくか。
熟練武将・明智光秀は人生の岐路に、どう動き、何を守ろうとしたのか。
義昭元服から槇島城の戦いまでを描く戦国小説。

感想・レビュー・書評

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  • 織田信長と、足利義昭。
    ふたりの間で選択と決断を迫られる、明智光秀の物語。

    最初は、ややとっつきにくかったが、人間性がぶつかり合うようになってからがおもしろかった。

    空気を読まず、ずけずけとものを言う、明智光秀。
    それをおもしろがれる織田信長と、嫌がる足利義昭。

    欲望に忠実であっけらかんとし、ユーモアもある木下秀吉。
    冗談を言わず、いい人で、秀吉とそりが合わない、柴田義家。

    はっきりものを言い、したたかさも持ち合わせる、妻の熙子。

    コミカルで、個性のぶつかり合うやりとりが、たのしい。

    光秀はひとり高齢で、まわりや上司は、息子でもおかしくない年齢ばかり。
    信長と義昭に振りまわされる姿は、中間管理職の悲哀のようなおかしみがあった。

  • 明智光秀を主人公にした作品だが足利義昭と信長の強烈なキャラクターが印象に強い。

  • 良い意味で視点がひねくれている。
    光秀というより、足利義昭のストーリー感が強いか。
    若干尻すぼみ感と終わりの唐突感は否めない。そこはマイナス。

  • 2020.12.21

  • 4人シリーズから、光秀にフォーカスしたのは大河ドラマに乗っかったのかな。タイトルからして「なぜ本能寺なのか?」を扱うのかと思ったら、それは違った。元亀年間の信長による畿内制圧の時期が舞台だ。このあたり最新の研究成果によるところも大きいのだろうけど、けっこう新鮮。楽しめたよ。

  • 面白いことは面白いのだが、なんとなく中途半端な感じがする。小説として書きたいように書いたような気はするが、きちんと書きたかったのか、面白く書きたかったの…
    人物描写もあまりなく、読者の持つイメージに任せている?となると、逆に合う・合わないが出てしまうしとこれも中途半端。
    全体とはしてのストーリー展開は面白い。史実に合わせたようで脚色も多く、「小説」として楽しむのは良い。なんとなく今年の大河ドラマ便乗本とも受け取れてしまうのは残念。

  • 面白かった。
    フィクションとはあったが、そうかも、と思わせる。
    大河ドラマと重なり、感慨を覚えた。

    卑怯とは、その選択のことをいうのではなく、
    選んだ責任を取らないこと。

    覚悟があるかどうかね。

  • “敵は本能寺にあり_”
    “本能寺の変”の10年前を描いた光秀からみた戦国の世界_
    わぁぁー!! ちょうど“麒麟がくる”のストーリーとベストなタイミング!!
    読むなら“今でしょっ!!”という事で初めて歴史小説を手にとりました…

    ゲームのごとくAボタンかBボタン…さぁーどっち?と判断を迫られる怒涛の戦い
    仕える上司(主君)の想いの裏の裏を読み…
    横と縦の人間関係にも気を配り…
    常に報・連・相の徹底が求められ…
    どの時代でも部下(家臣)のやってる事が
    変わらない(笑)
    だからこそ面白いー!!!!!

    脳内は麒麟がくるに登場にする俳優さんで再生される喜び(しあわせ~♡)
    武将や家臣 地名や独特なセリフも漢字のオンパレード(漢字苦手…笑)
    でも歴史が苦手な私でも読めちゃうのです!!!!
    (何度かネオチしたけど…笑)

    どの時代でも夫を支える妻は 芯のある女性は
    カッコイイ!!
    光秀を支える妻 照子の言葉が印象的…
    「他人の評価に振り回されると人間が壊れますよ」
    「あなたの評価はわたしがします」
    「人生の選択は何かを捨てて何かを得るのではありません。
    どれかを選ぶ必要があるなら取るべき道はひとつ…すべてとりなさい」

    この物語は“本能寺の変”までは
    描かれてはいなかったけど
    大河ドラマでは最後をどう演出するのか
    今から楽しみです~♡
    歴史小説もなかなか良き!!!!
    また新しい読書の扉があいた気がするー!!!!

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著者プロフィール

1960年岐阜県生まれ。94年『めんどうみてあげるね』で日本推理作家協会賞受賞。著書に『浅井長政正伝』『信長と信忠』『お市の方』『織田信雄』等多数。主宰する小説講座からは各文学賞受賞者を多数輩出。

「2020年 『新・時代小説が書きたい!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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