SNS暴力 なぜ人は匿名の刃をふるうのか

  • 毎日新聞出版
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784620326474

作品紹介・あらすじ

もしも急にSNS上で誹謗・中傷を受けたら? 逆に何気ない“批判”が相手を傷つけたら…。
注目が高まるSNS暴力の実態と対処法を徹底取材。

感想・レビュー・書評

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  • 30代男性
    自粛警察というモノが現れるコロナ渦で、SNSという容易に入手可能な武器があるため、加害者と被害者の状況を知るために読みました。
    テラスハウスの花さん自殺事件等のSNSを用いた誹謗中傷が、心だけでなく家族等まで殺害予告等の現実的な被害に合っていることや、その加害者や被害者のインタビュー内容も掲載されている。
    SNSが急に現れて、その使い方については、もっと教育して、使う側がリスクを認識した上で投稿する必要があるかと思う。

  • 「生き方革命」の中で橋下徹が紹介していた本

  • 加害者にはなるな
    ネット依存は深刻化している
    誹謗中傷 や 暴力的な投稿、悪質な投稿で
    悩まされ苦しみ、家族や関係者まで嫌がらせを受け、自殺もあった
    炎上やネットリンチで心に傷を負いその後もずっと苦しんでいる人もいる
    たとえ その時の流れだったからでは済まないのも暴力という表現を使う理由の一つだろう

    公共性、公益性のある批判や言論の自由の範囲内での批判と暴力は違う
    誹謗中傷、憎悪ヘイト、差別、脅迫、強制、フェィク虚偽、詐欺作為、などなど 悪質と言われる投稿や言動にはさまざまな顔がある

    加害者としての意識が低いケースも多いようだが、こうした投稿をするタイプには
    お祭り型と制裁型が混在する
    特定班による当事者情報の深掘り
    もちろん特定班の情報には誤りも含まれる
    軽い気持ちの楽しみと正義感が、重い影響を相手に与えているという、想像力不足、メタ認知機能の不足が悲劇を作り続けている
    2ちゃんねる掲示板からTwitterなどにネットユーザーの意見の発現の場が増えて
    コロナ禍のネット依存増加が拍車をかけている

    木村花 2020年5月自殺
    スマイリーキクチ 殺人犯扱いを受けた
    香山リカ 誹謗中傷を受けた精神科医

    唐沢貴洋弁護士 掲示板
    ジャーナリスト伊藤詩織 性的暴行暴露
    池袋大谷クリニック 大谷義夫院長 コロナ禍
    科学ライター 片瀬久美子
    声優 春名風花
    山梨県に帰省してBBQをしてPCR陽性なのに深夜バスで東京に戻った女性

    困った時の対処は刑事手続きか民事手続きだ
    両方もあり得る
    自分だったら、困った時の相談窓口が分かりやすくなり、速やかに機能してくれることが望まれる
    木村花自殺事件から制度改革なども取り組まれているが、日本ならではの特殊性も考慮した有効な対策や法整備には、多くの注意を向けることが必要だろう
    警察が相手にしてくれなくても、名誉毀損や侮辱などでの民事手続きがあることは 知っておいた方が良い
    同じような意見ばかりの中にいると同調してしまうエコーチェンバー現象、それを乗り越えなければいけない
    自分と他者は別の意見を持っているのを前提に建設的に議論して、相手を否定するのではなく、新たな意見を発見することを学びたい

    気付いた人もいるはずだが、中傷している人も助けを求めている人が多いのが実態だということだ

    ネット依存への対策は コネクションだという
    つながりを持ち、よりどころとなる人や場が必要だとする
    自治体によっては条例で対応窓口も作っている
    不安を感じた時には、行政に相談窓口があるんだと皆が知っていれば、若者や老人など苦しみを分かち合え 少しでも心が穏やかに暮らせるのだろうと思う


    全国ICTカウンセラー協会
    周愛荒川メンタルクリニック 精神保健福祉士 八木先生

  • 新しい時代が来たんだと
    感じれるタイトルでした。

    昔なら常識だったことが
    今では通用しないこともあり
    自分の中の価値観なども
    進化させて行かなければと感じます

    自分がこれから
    戦っていく社会ではsnsは欠かせないものになってきました。

    自分の使い方が正しいのか今一度見直す機会になった一冊です

  • 現代の問題!!と思うけど、結局SNSで誹謗中傷する人に届けるにはどうしたらいいんだろうなあと思った
    いろんな事案があって、後悔してる人も響いてない人も多分いて、取り締まりするしかないのかな

  • 内容としてはよく似た本を読んだのでわかりやすかった。当事者として書くのか、取材によるものかの違いだけど、視点が変わるとまた別の側面が見えることもある。"現実社会でしたらダメなことはネット社会でもダメ"当たり前だと思うけど、そうなってないことは他にもありますね。

  • 007-M
    閲覧

  • 今まさに深刻な被害に悩まされている人達なら「どうしたらこの理不尽な地獄から一日も早く抜け出せるのか」や「どうしたらこの傷が癒えるのか」といった、もっと被害を受けた側に踏み込んだ情報が欲しいと感じるかもしれないな…というのが読了直後の感想でした。

    しかし一方で、「ネット上の暴力とは一体どんなものなのだろうか」と基本的なことを一通り知りたい方々が、理解の入口として手にするには良い本だと感じました。

    各分野の専門家のお話とともにニュースで見聞きした事件が実例として取り上げられているため、読み進めやすいものになっています。

    ●なぜこの本を選んだか

    かつて私も「有名人でもなければ匿名掲示板なども使わない、だから巻き込まれることはないのでは…」と感じていたことがありました。

    それが突然私の身にも降りかかり、そこから理不尽な暴力が毎日のように6年も続くこととなったのです。

    事件に遭う前にこの本を読んでいたなら、執拗で異常な暴力にももう少し落ち着いて対処できたこともあったでしょう。

    どなたにもインターネットを使っている限りこの手の事件は起こり得ます。事前に少しでも知識があれば、いざという時、変わることもあるかもしれません。

    (レビュー全文はnote https://note.com/flowercrown 「本紹介」にあります)

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著者プロフィール

2018年夏、毎日新聞東京本社編集編成局社会部の遊軍担当だった奥山はるな、堀智行、デスクを担当した篠原成行の3人を中心に構成。メンバーは、いずれも外国人や子ども、教育を取り巻く問題に関心があり、それぞれ取材を続けてきた。本書のベースとなり、毎日新聞の紙面で掲載しているキャンペーン報道「にほんでいきる」は、取材班が執筆した。

「2020年 『にほんでいきる 外国からきた子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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