文理シナジーの発想: 文科と理科の壁を越えて (丸善ライブラリー 269)
- 丸善出版 (1998年6月1日発売)
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感想 : 1件
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- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784621052693
作品紹介・あらすじ
環境問題、クローン人間、ネットワーク犯罪等々、文科系と理科系の枠には収まりきれない問題が多発している現在、文科系と理科系の考え方を融合し「知の総合化」を目指すことは、現代社会の閉塞状況を打ち破り、これからの社会に備えて新たなヴィジョンを与えてくれるのではなかろうか。本書は、文理シナジー(シナジーとは協力・相互作用の意味)という新しい学問の基本的な考え方から説き起こし、具体的に応用までを論じた本邦初の入門書。
感想・レビュー・書評
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最近、仕事で考えに考えているテーマにどんぴしゃのタイトルだったので思わず手に取ってみた。この本で「なるほど」と思ったのは、理系は「かくある」、文系は「かくあるべし」の学問である、とあったこと。私はそれを「真・善・美」のうち理系=真、文系=善 だと思っていたので、あ、なんか近いなと思いました。今、たとえば原発の問題など、科学技術の発展に人間のコントロールがついていっていないのは、科学技術を考える人たちの間に「かくあるべし」の発想がないからだとすれば、文理の融合は急務だと思う。文理シナジー学会はおもしろそう。ただ、ここでは現実世界の課題をどうやって解決するかという具体的な対応について考えられていて、それはとても重要なことだけど、今仕事で考えているのはどちらかというと思考法など基礎的な部分なので、若干目的が異なる。この本で紹介されている古典が、とても役に立ちそうだ。パスカルの「パンセ」は必読かも。
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