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- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622049302
感想・レビュー・書評
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1453年、メフメト二世率いるトルコ軍の攻撃により、コンスタンティノープル(現イスタンブール)が陥落し、ビザンツ帝国(東ローマ帝国)が滅亡。
15世紀の欧州人たちにとって、最大の衝撃を受けた事件だったでしょう。
この歴史的大事件の全容は、ビザンツ、トルコどちらかだけを見ていては、解明不可能です。
本書はコンスタンティノープル陥落の原因となったビザンツ帝国の衰退、およびオスマン帝国(トルコ)の興隆、双方の外交関係を詳述し、本論のコンスタンティノープル攻略戦では戦争の準備、戦闘、陥落後の処置などをほとんどドキュメント形式で述べています。
ビザンツ側に主眼を置きつつも、オスマン側の内部にも細かく切り込んでますね。
一般にはこの事件を境に、トルコの脅威が欧州深くまで及んだとか、イタリアへ逃亡したビザンツ学者たちによってルネサンスが始まったとか言われていますが、本書では論拠を挙げてそれらの点を否定しております。
ただし、時の為政者や武将たちへの「有能」「無能」「傲慢」とかいう評価は、多分に著者の主観ではないでしょうか?
生涯ただ一度の敗北で無能呼ばわりされたスルタンもいれば、トルコに連敗しながらも有能な政治家と賞賛された王侯もいましたから。
キリスト教からイスラム教へ改宗した人が、その直後に急死したのを「神裁(天罰?)」と表現するに至っては、もう主観を通り越して感情的にすら思われますねw
ニン、トン♪詳細をみるコメント0件をすべて表示