サイード音楽評論1

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622077244

作品紹介・あらすじ

サイードのもう一つのライフワークであった各紙誌発表の音楽評論初の集成。時評を超えて普遍性をそなえた全44篇。1巻は演奏・オペラ評を中心に前期10年分を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 新たな発見導く考察力
    評・徐京植(ソ・キョンシク)(東京経済大教授、作家)
    http://www5.hokkaido-np.co.jp/books/

    みすず書房のPR
    「40歳代前半で発表した『オリエンタリズム』(1978)で世界に衝撃を与えて以降、20世紀を代表する思想家の一人に数えられるE・サイード。彼がかつてシェーンベルクの愛弟子E・シュトイアーマンに師事したピアニストで、西洋クラシック音楽に造詣が深いことはよく知られており、音楽愛好家にとっては『音楽のエラボレーション』『バレンボイム/サイード 音楽と社会』の著者としてすでに馴染み深いだろう。しかしこの分野におけるサイードの仕事の中心は演奏評から本格論考までを含む新聞・雑誌への寄稿であり、これは日本ではもとより本国でも、生前には単行本として蓄積されることがなかった。本書は1983年から20年にわたって厚い信頼を集めたその音楽評論を初めて集成したものである。
    作曲者の意図、演奏者の解釈行為、聴き手の解釈行為、その基盤となる歴史と社会環境と政治。それらをふまえたサイードの評論は音楽学の成果を取り込みつつも微視的になることがない。また逆に文化論に拡張して音楽そのものから離れてしまうこともない。現代の音楽をめぐる状況については一貫した主張がある。そのぶん賛否両論を呼ぶだろうが、一人の音楽評論家に望みうる、あらかたの魅力をサイードはそなえているといえるのではないだろうか。希代の思想家の音楽への愛情に満ちた、きわめて水準の高い評論群である。 」

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著者プロフィール

1935年11月1日、イギリス委任統治下のエルサレムに生まれる。カイロのヴィクトリア・カレッジ等で教育を受けたあと合衆国に渡り、プリンストン大学卒業、ハーヴァード大学で学位を取得。コロンビア大学英文学・比較文学教授を長年つとめた。2003年9月歿。

「2018年 『イスラム報道【増補版】 [新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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