サイード音楽評論 2

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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622077251

作品紹介・あらすじ

2巻はバッハ、ベートーヴェン、ヴァーグナー、ブーレーズほか重厚な作家作品論を中心に死の直前までの10年分を収録。刮目すべき未完の書の起草文を巻末に付す。

感想・レビュー・書評

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  • 1では「ピーター・セラーズのモーツァルト」。2ではグールドに関する部分が特に気になります。

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    「「思想と同じように、音楽においても小さな細部が精密に調和することで、初めて大きな視野が生まれるのである。コンサートや演奏に接するときのサイードはこうした細部に目を向けていた。多くの専門家も、そのいくつかは見過ごしてしまいそうな細かい点にである。主題について知的に表現するための知識を持たない批評家や、先入観なしに聴く能力が欠けている批評家もいるが、サイードは多くの点でそうした批評家たちとの違いをあきらかにしていた。先入観なしに音楽を聴けない批評家のばあいにはっきりいえるのは、最良のときでも彼らは作品について“正しい”解釈という考えを捏造することである」。
    (「序文」ダニエル・バレンボイム)

    音楽はひたすらに聴けばよい、評論はいらない、というのも一つの真理かもしれない。しかし「小さな細部が精密に調和する」議論が展開されるのを目のあたりにし、そこに「大きな視野が生まれる」とき、音楽はより豊かになるだろう。聴き手ばかりでなく演奏家にとっても刺激に満ちた評論集の第2巻。
    巻末の「補遺 バッハ/ベートーヴェン」は、未完のまま断念された本の起草文。音楽がサイードのもうひとつのライフワークであったことがうかがえる、貴重な文章である。 」

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著者プロフィール

1935年11月1日、イギリス委任統治下のエルサレムに生まれる。カイロのヴィクトリア・カレッジ等で教育を受けたあと合衆国に渡り、プリンストン大学卒業、ハーヴァード大学で学位を取得。コロンビア大学英文学・比較文学教授を長年つとめた。2003年9月歿。

「2018年 『イスラム報道【増補版】 [新装版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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