X線からクォークまで【新装版】――20世紀の物理学者たち

  • みすず書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784622088042

作品紹介・あらすじ

未知の放射線(X線)の発見により第1回ノーベル物理学賞に輝いたレントゲンから、ゲルマンらによる「クォーク」説の導入に至る20世紀物理学の発展を、湯川・朝永両博士をも含む主だった物理学者たちの人物伝で綴った現代物理学入門である。
ベクレル、キュリー夫妻、ラザフォード、プランク、アインシュタイン、ボーア、量子力学の創始者たち(ド・ブロイ、ハイゼンベルク、パウリ、デイラック、シュレーデインガー)、フェルミ、ローレンスなど、今世紀の物理学の世界にきら星のごとく登場した巨人の名を章(または節)の標題として揚げ、その人物と業績、相互の交流と論争が紹介されている。著者自身の見聞によるエピソードも随所に散りばめられ、「物理学者列伝」として親しみやすい読み物となっている。

著者セグレ(Emilio Gino Segre、1905-1989)は、1928年にローマ大学で学位を取り、ローマ大学助教授、パレルモ大学教授を経て、1938年渡米以後はカリフォルニア大学にあった。1934年ごろにはフェルミとともに中性子反応の先駆的研究を行ない、渡米後には原子核および素粒子物理学にすぐれた業績をあげた。数々の超ウラン元素の発見、反陽子の発見などは特に著名である。後者に関し、1959年チェンバレンとともにノーベル物理学賞を受けている。この間、1943-46年にはロス・アラモスで原爆製造計画に参画した。著書に『エンリコ・フェルミ伝』(久保亮五・久保千鶴子訳、みすず書房)があり、自らの師であり友人でもあったフェルミの全生涯を克明に描き出している。

感想・レビュー・書評

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  • この世界は何でできているのか? デモクリトスの原子論から二千年以上の時を経て、人類の知恵と技がついに究極の問題を解き明かした歴史の生き生きとした記録。成し遂げられた事々以上に、それを成し遂げた人間の営みに感動するだろう。

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著者プロフィール

1905-1989。イタリアに生れる。1928年ローマ大学で物理学の学位を得、1932年ローマ大学助教授。この頃フェルミと協力して中性子反応の先駆的研究を行なう。1936-38年パレルモ大学物理学部長。1938年渡米、この前後数年の間にテクネチウム、アスタチン、プルトニウム等を発見。1943-46年ロス・アラモスで原爆製造計画に参画。1946-72年カリフォルニア大学教授。1955年チェンバレン等と反陽子を発見。これによって1959年ノーベル物理学賞を受けた。

「2019年 『X線からクォークまで 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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