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- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784622090397
作品紹介・あらすじ
「沈黙は言葉の放棄と同一のものではない。沈黙は決して、言葉が消失したあとに取り残されたような、見すぼらしいものではない。沈黙は或る種の全きもの、自己自身によって存立する或るものなのである。沈黙は言葉とおなじく産出力を有し、言葉とおなじく人間を形成する。ただ、その程度が違うだけである。沈黙は人間の根本構造をなすものの一つなのだ。(……)
読者はこの本によって、言葉を軽視するような誤った結果にたち到ってはならない。人間が人間として存在し得るのは、言葉によるのであって、沈黙によるのではないのである。」
「もしも言葉に沈黙の背景がなければ、言葉は深さを失ってしまうであろう」
『われわれ自身のなかのヒトラー』著者による比類なき書。
エマニュエル・レヴィナス「マックス・ピカートと顔」を付す。
感想・レビュー・書評
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本棚の目につくところに置いてあり、何度も読み返す本。題名の通り様々な「沈黙」について語られている。沈黙の豊さと存在の在り方が書かれており、その空間は穏やかな静けさそのもの。読み進めると言葉以外の世界が目の前に広がっていく。どの章もいいのだが犬を飼っていることもあって、「動物と沈黙」の章を読むと、言語化できなかった犬との関係が染み渡るように納得できた。
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第45回アワヒニビブリオバトル「ことば」で発表された本です。
2018.11.06
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