Self and Others(セルフ・アンド・アザーズ): 牛腸茂雄写真集

著者 :
  • 未来社
4.12
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (114ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784624710637

作品紹介・あらすじ

1983年に36歳で夭逝した写真家、牛腸茂雄。彼の写真は、自らがさまざまな関係性を生きる姿勢そのものだった。本書『SELF AND OTHERS』は、友人、家族、近所の子供たちのさりげないポートレイトからなるが、自己と他者が織りなす関係の網の目に不意に生起する感情のざわめきが、「ときに涙がこぼれる」ような光を放つ。再評価の気運著しい写真家の、いま甦える珠玉の作品群。

感想・レビュー・書評

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  • 写真家牛腸の写真集。
    自身が生きてきた家庭で出会った人たちを写したもの。
    ほとんどが被写体が中央に位置づけられたポートレート。
    目線が低い写真が多い。
    しかし無表情の写真が多く、感情が読めない。
    個人的には光の扱いがいいなと思った。光の入り方。
    コンポラと呼ばれるジャンルだが、何故これがヒットするのかよくわからない。

  • 一枚一枚の写真をゆっくりと眺めていくと、最後に自分の家族写真とセルフポートレートが掲載されている。そして、一番最後の一枚は霧の中に消えてゆく子供達。見終わってからしばらく経つと、じわじわと感動が湧き上がってくる、見事に編集された傑作写真集です。

  • なつかしい。
    儚い。
    そして、生きている記録として、自分も一枚一枚人生の写真を撮っているのかもしれないと思ったりする。
    何度観ても感動するし、こういった写真を撮りたいと思う。

    『isphoto's blog』にもちょこっと書きました。
    http://isphoto.hatenablog.jp/entry/2014/10/26/165902

  • ポートレートなのに、風景写真のようにみえる。

    必要以上に被写体に感情移入していないようにみえる。

    「よい顔を撮ろう」とか「内面を引き出そう」とか

    そういったことは考えていないようだ。

    ただ、ありのままの自然

    そこにいる「存在」を撮っているようなポートレート集。

  • 牛腸さんのまっすぐな眼差しのセルフポートレートに胸がしめつけられます。

  • 大学で写真の授業を取っていた時、「写真の美学って何だろう」と考えていて、よく、「撮り手と被写体との距離云々・・・」みたいな話は聞かされますが、基本、ただ立っている人を撮っているだけの写真の数々は、ヒリヒリとこちらに伝わるくらい、「撮り手と被写体の距離」を探っているようで、じっくりとページをめくっていくと、子供が走り去ってゆく写真だ「えっ!」と。
    「作品集」として「物語」を持ち込むことで、写真に近づけるのかな〜と、写真の見方の一つのヒントも与えてくれました。
    生前遺した「書いたもの」もすごくいいです。

    じんわりしたい時に、めくります。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784624710637

  • ◎好きな写真集ベスト5!

    <poka>
    牛腸茂雄さんの悲しみや孤独が伝わってきます。

    <だいこんまる>
    pokaさんと回顧展を見に行きました。

  • 序:大辻清司
    牛腸茂雄ノート:飯沢耕太郎
    牛腸茂雄:年譜
    Biography

  • 自己と他者。
    その間にあるもの。
    そのことについて深く考えさせられる写真集。
    NO IMAGEとはどういうことだ!!!

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著者プロフィール

1923年東京に生まれる。東京写真専門学校(現・東京工芸大学)に入学。
戦後、1949年美術文化展への出品を機にシュルレアリスムに触発された前
衛的な写真作品を発表する。「グラフィック集団」の結成や「実験工房」
に参加するなど、様々なアーティストとの共同制作も盛んに行う。
『芸術新潮』の嘱託カメラマンや、広告写真の分野でも活躍。
1975年『アサヒカメラ』誌で「大辻清司実験室」を連載。文筆活動も旺
盛で「上原だより」「工房から」などの連載や評論、写真技術の解説も
多数。
教育者として、桑沢デザイン研究所、東京綜合写真専門学校、武蔵野美
術大学、東京造形大学、筑波大学、九州産業大学で教鞭を執り、高梨豊、
潮田登久子、島尾伸三、牛腸茂雄、畠山直哉など多くの写真家を輩出。
そのほか、実験映画「キネカリグラフ」「上原二丁目」、手製カメラの
制作など、写真に関連するあらゆるメディアに関わり、実践した。
著作『写真ノート』他。
1999年に東京国立近代美術館フィルムセンターで「大辻清司写真実験
室」展を開催。
2001年逝去。

「2023年 『大辻清司実験室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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