四元数

著者 :
  • 森北出版
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (140ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784627054417

作品紹介・あらすじ

複素数を拡張して得られる四元数は,その単純な定義とは裏腹に,実数や複素数とは全く異なる複雑な性質をもち,さらに画像処理や信号処理などの応用面からも注目されています.
本書は2部構成によって,基本的な計算方法が身につき研究体系を展望できる,コンパクトな入門書です.

◆定義と基本的な計算方法を解説する,第Ⅰ部「四元数の基礎」
積の結合法則が成り立たなかったり,一見単純な計算が実は非常に煩雑だったりと,実数や複素数にはない複雑さをもつ四元数.ここでは,豊富な例や問題によって計算力をつけながら,その定義と性質を一つひとつみていきます.

◆現在取り組まれている問題や応用を解説する,第Ⅱ部「四元数の広がり」
方程式の解法,行列,回転,固有値問題をここでは紹介します.第Ⅰ部で学んだ四元数のもつ性質が,これらの問題をどのように様変わりさせるのか.理論と応用の両面で研究が進められている四元数の世界の広がりをみていきます.

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で借りた。
    複素数をさらに拡張した世界、代数系と言うべきか。複素数には i が出てくるが、四元数はそれに加え j,k が登場する。その四元数について書かれた教科書。ページ数は150にも満たず、薄めの本だ。
    私は個人的に大学院の授業で四元数(とリー代数)を学んでおり、どういうものかは知っているつもり。ただイマイチ応用先がイメージできなかったり、それ以上踏み込めてはいなかった。
    本書は基本からしっかりと踏み込んでおり、複素数の定義はもちろん、四元数誕生の経緯や、応用分野にも文章が割かれているのは好感を持てた。演習問題も程よく付いているので、理解するには十二分な構成と感じる。最終的には四元数量子ウォークなるものまで踏み込んでいる。ここはさすがに未知の分野だった。

    本屋で並んでいても中々手が出せない分野を図書館でしっかり読めたのは有益だったと感じている。

  • 請求記号 411.72/Ko 75

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著者プロフィール

横浜国立大学教授

「2022年 『量子ウォークからゼータ対応へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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