イスラーム社会の知の伝達 (世界史リブレット 102)

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  • Amazon.co.jp ・本 (90ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784634349407

作品紹介・あらすじ

「イスラームの知」とは、いったいどのようなものであろうか。イスラームの「知」はイスラームそのものに基づきながら、その外側からも多くを取り入れつつ、それをイスラームと融合させ、大きな「知」の体系へと発展させてきた文明の成果である。本書では、そのような「知」が、誰によって、どのようにして受け継がれ、発展・展開されてきたかに焦点を当てる。

感想・レビュー・書評

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  • 前近代イスラーム社会における「知」とは何かという定義からはじめ(神から人に伝えられた知であり、それを人から人へ正しく伝えていくのが基本)、そのような信仰にかかわる「伝達の諸学問」に加え、哲学、医学や天文学などの「理性的諸学問」の展開と両者の関係、イスラーム世界の拡大に伴い、その担い手の出身が広がるとともにさまざまなタイプの知識人があらわれたこと、具体的な教育のあり方など。参考文献リストあり。

  • アラビア語は神の書コーランの言葉として、イスラム社会では他の言語より優越した地位を保っていた。アラビア語の言語としての特性をもっともよく示しているのは詩であると考えられていたが、その詩を中心とする文学の世界があり、文学的な知の世界もあった。いわゆる高級文化としての文学から民衆レベルの物語まで。

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著者プロフィール

元慶應義塾大学名誉教授。1941年生まれ。1972年カイロ・アメリカ大学大学院修士課程修了。中東イスラーム史専攻。主な著作に『イスラーム国家の理念と現実』(編著、栄光教育文化研究所、1995年)、『角川世界史事典』(共編著、角川書店、2001年)、『アラブの人々の歴史』(A・ホーラーニー著・監訳、第三書館、2003年)、『統治の諸規則』(アル = マーワルディー著・訳、慶應義塾大学出版会、2006年)などがある。2014年3月没。

「2020年 『アカデミック・スキルズ(第3版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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