イスラーム神秘思想の輝き: 愛と知の探求 (イスラームを知る 15)

著者 : 東長靖 今松泰

• 山川出版社 (2016年3月1日発売)

感想・レビュー・書評

[chokusunaさんの感想 · 2020年11月3日]

カドゥザーデ派について知りたくて手にとったのだけど、結局通読してしまった。前半がイスラム神秘主義の概説、後半が主にオスマン帝国でのイスラム神秘主義の展開といったところか。個人的には、バヤズィト2世前後の動きが詳細にしれて収穫。モッラー・ルトフィー、シャー・クルやシェイフ・ジュナイドのあたりが。以下備忘録的に/二項対立を超えたところに真理がある、真理と一体化することをめざす思想/私が神様を愛するのは神様が愛しいだけ、それ以外の理由はないのだ/「神を愛するのは神のみ」「愛する者も愛される者も神のみ」/

著者プロフィール

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授．専攻：イスラーム学，中東地域研究．
東京大学文学部卒業，東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退．博士（地域研究，京都大学）．東京大学文学部助手，東洋大学文学部専任講師，同助教授，京都大学東南アジア研究所助教授，同大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科助教授，同准教授を経て現職．
主要著作に，『イスラームのとらえ方』（山川出版社，1996年），『岩波イスラーム辞典』（共編著，岩波書店，2002年），『イスラームの神秘主義と聖者信仰』（共編著，東京大学出版会，2005年），『イスラーム世界研究マニュアル』（共編著，名古屋大学出版会，2008年），ティエリー・ザルコンヌ『スーフィー—イスラームの神秘主義者たち（「知の再発見」双書152）』（監修，創元社，2011年）など．

「2012年 『持続型生存基盤論 ハンドブック』 で使われていた紹介文から引用しています。」