本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
- / ISBN・EAN: 9784639019664
感想・レビュー・書評
-
「芸者論」の続編のようだけれど、あちらよりは堅苦しくなく読めた。中編を占める新橋の元名妓・喜代のインタビューは微に入り細に入り、戦前戦後の花柳界を目の前に繰り広げてくれる。中にはこんなことまでも、といういうような内容まで語ってくれる元名妓の凛とした姿。この本のおかげで芸者という商売の立体的に現れてきた。読んでよかった。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
芸は売っても色は売らない芸者とは何者なのだろうと興味はつきない。明治から戦後の東京オリンピック頃まで、東京の柳橋、新橋、赤坂は三派といって他の色街とは一線を隔する一流の花柳界であった。いままで芸者の聞き書きなどいくつか読んできたが、この本は貴重な元芸者による聞き書きと、芸者の歴史、文化史、風俗史として力の入った力作。芸道の厳しさ、一流の花柳界の矜持、日本の政治や経済の第二応接室の役割を担う一大接客システム。昭和十三年、大卒の初任給が百円の頃に旦那から芸者のお手当ては月千円!!今ではそんなお大尽はいない。だんなになって一軒あたえても家にはいかない。芸者だからお座敷で会うんだと・・。今は品格ばやりだけれど、昔の一流って桁違いの品格のある人たちの世界だったようだ。
全2件中 1 - 2件を表示