- Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
- / ISBN・EAN: 9784641049819
作品紹介・あらすじ
初版刊行以来、高い評価を得てきた国際政治学・国際関係論テキストの改訂版。この原書第4版では、「理論」と「歴史」の両面から国際政治を考察し分析を加える、という基本的枠組みは受け継ぎながら、北朝鮮の核問題など、日本を含むアジアにおける事例を新たに盛り込んでいる。第1部では、17世紀から現代に至るまでの外交や国際システムの歴史を描く。第2章では、そこから得られる教訓や理論的考察について、さまざまな事例を引きながら解説し、第3部では、外交政策と軍事力行使に対するさまざまな制約について考える。それらを受けた終章では、歴史と理論、現代外交をめぐる諸問題、そして今後の課題について述べる。
感想・レビュー・書評
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外交の古典的システムは目標と目的を共有するという特徴を持っている。
バランスオブパワー0は外交システムを崩壊さえる能力を禁じてるが、価値の共有の合意はシステムを崩壊させようという欲求そのものを禁じている。
危機管理をうまく行うことができれば、地域紛争は予期せざる大規模な戦争へと拡大はしないし、する必要もない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
やや最初の歴史に関する記述が長いような気もするが質は大変よい。
教科書としてもいい。
しかしながら、改訂しているのにもかかわらず米朝交渉に対する記述は誤解を与えかねない。明らかな誤りであるから全体的には5であるが、3とした。 -
国際政治の歴史と理論、さらに軍事力との関係について論述。
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近代外交の歴史を振り返ったのち、外交交渉、抑止、強制外交、危機管理の理論と実例の分析、そして倫理や現代の外交的課題について。
今の世界の外交の手続きやプロトコルが西洋のものをもとにしているので、主にヨーロッパの外交史なんだけど、外交が大国の外交官によるものだったのが外交革命でアクターが増え、世論が一定の役割を果たすようになったところや、強制外交の成功例も失敗例として幕末の日米と第二次大戦前の日米の分析等が特に面白かった。 -
国際政治・外交史からはじまり、外交交渉、抑止、強制外交、(国際政治上の)危機管理における理論、そして最後に、外交における倫理その他の制約及び軍事力と外交に関する問題を総括する。
歴史、そこから導かれる理論、そして、その理論の実際と、堅実に順を追って記述されており、非常に良くできたテキストという印象。国際政治における国家の車の両輪である軍事と外交の関係性についてよく理解できる。
抑止や強制外交、そこでの危機管理においては、純粋な軍事的合理性に基づくのではなく、国家の目的に沿った形での軍事力の利用が求められ、外交及び軍事の国内政治上のアクターがこれを理解するだけでなく、双方の上に立つ文民による適切な軍事と外交のコントロールが必要であるということがわかった。 -
国際政治学の教科書だったけど、出版が遅れたため授業では一度も使わずに終了。
安全保障の概論。
歴史と理論が両方コンパクトにまとまっていて、わかりやすい。
滝田やっぱすごいな。