地域ブランド・マネジメント

制作 : 電通 abic project 
  • 有斐閣
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本棚登録 : 230
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784641163409

作品紹介・あらすじ

日本に埋もれるな。さぁ、あなたの地域にしかない資産でもっともっと魅力的な地域にしよう。都会なんかに遠慮せず、もっともっとおもしろい地域になろう。この本は、地域のために頑張るあなたをお手伝いする本です。

感想・レビュー・書評

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  • 地域の活性化につながるブランドづくりを、事例を用いてわかりやすく解説してあり、頭の中を整理することができた!

  • 20190602
    単なる特産品ブランディングにとどまらずより深い関係性である来訪、交流、移住につながる地域ブランド構築のためには、コンセプトの開発、コミュニケーションの構築、アクターの形成が必要。

    ◼️コンセプト開発
    地域の持つ資産(経済インフラ、生活、歴史文化、食文化、コミュニティ、自然)から、ユーザーの価値(基本価値、便宜価値、感覚価値、観念価値)を生み出し、その態度(全体的な魅力度、購買魅力、訪問魅力、居住魅力)をポジティブなものに変化させることを目指す。本書では価値のなかで感覚価値の説明に長文がさかれており、関係絆価値、自己実現価値、ゆとり価値、感覚情緒価値が具体的な価値として言及されている。

    <成功事例>
    宮崎県ひむか街道
    資産:天孫降臨神話をはじめとする記紀の神話の舞台という歴史資産
    道路の開通
    価値:自動車で便利に自分のペースで神話の舞台を回りながら神話に想いをはせ理解を深めることができる。好奇心をみたし、日本人としてのアイデンティティを強めてくれる

    ■コミュニケーションの構築
    知る、調べる、行く、体験する、関係づくり、共有というプロセスでの各ステップが流れるようにする必要がある。知る、調べる、共有をバーチャルコミュニケーション、行く、体験する、関係づくりというリアルコミュニケーションと分類することができ、前者はPR,VIデザイン、キャッチコピーの考慮が必要

    ◼️アクターの形成
    コアコミュニティを作ったのち、たまり場を作りフォロワーを増やしコミュニティを大きくしていく

  • 地域資産 自然 歴史 文化 伝統 コミュニティ
    地域資産と社会文化文脈の結びつき

    計画志向と長期投資志向

    基本価値
    便宜価値
    感覚価値
    観念価値

    地域基礎力とブランド資産 価値分析

    歴史的価値
    文化消費的価値
    環境的価値

    ★50:人口力 産業力 財政力 生活基盤力 総務省統計データ

    テキストマイニング分析

    114戦略的ゾーニング

    コミュニケーション戦略は統合化とシナリオ化

    地域と企業の双方向

  • コーポレートブランディングも地域ブランディングも同じですね!

  • ・地域に誇りと愛着、そしてアイデンティティを持てることが、
     地域ブランドの最終的な目的。

    ・良いコンセプト:テーマ性、発想の源、共有言語、本質的なつかみ

    ・コンセプトの語源は「一緒に掴む」という言葉から派生。

    ・地域を再解釈し、優れたコンセプトを生み出す。

    ・来訪者の地域行動プロセス:
     
     バーチャルコミュニケーション:知る、調べる、行く
     リアルコミュニケーション:行く、体験する、関係づくり

    ・地域コンタクトポイント有効度が高いもの:
      TV番組、新聞記事、パンフレット、家族知人(口コミ)

  • 教科書的な地域づくりのノウハウが書かれていながら、
    それに対する実際の例をしっかりと書かれて。

    具体と抽象論の行き来により納得感を持って読み進めることができた。

    具体論をどう生かし、抽象論をどうかみ砕き、実際の現場に落とし込むかのハードルは高いものの、とてもよくまとまっているため、今後地域づくりを実施する際、読み直したい。

  • 展示期間終了後の配架場所は、開架図書(3階) 請求記号 601.1//D61

  • 地域ブランド
    =地域への誇りや愛着を創造→持続的発展
    「地域ブランド化=人口規模や経済力の多寡に関わらずなしうる。自然、歴史、文化からアイデンティティを見つけ出すこと」(pp.10)

    第五章:行政区を起点とした地域単位による従来ゾーニングでは限界があり、「再構築型ゾーニング」「連携型ゾーニング」が不可欠。

    ・ブランド創造
    →ロングライフ・ブランド=長期的な計画が必要
    →地域ブランドの創造は首長よりも分権的・市民的な取り組み。
    →外部者の視点を入れる取り組み

    ・公共インフラが未整備地域→出前で自己ブランドを打っていく作戦(天領日田・魚沼市小出郷文化会館)

  • 理論や分析が多く、少々読みにくいところはあります。
    でも、実例の部分なんかは具体性があり、「なるほど」と思うこともあり面白く読めました。
    大事なのは、この本の中に載っている成功例から学んだエッセンスを、現実とどう「調整」していくかだと思います。
    地域ブランドづくりには、多大な費用や時間を要します。今も日本のいたるところで努力し続けている人たちが存在するのでしょう。

    地方公務員を志す私にとって、そんな人たちを応援したい!少子高齢化が進む日本で、地域ブランドづくりは必須だ!と、そんな想いが引き出された気がしました。

  • 実に良い本でした。
    この手の類の本は、これまで何度か読みましたが、
    殆どの本は良くできた事例集で、イメージはできるが
    このケースだからでは?という感想しか持てなかった。
    対してこの本では、抽象と具象、理論と実践が上手くまとめられているのが特徴です。
    学生時代に出会いたかった本です。ほんとに…。

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著者プロフィール

慶應義塾大学名誉教授

「2022年 『マーケティング戦略〔第6版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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