- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652005132
感想・レビュー・書評
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昔からある本だし、差別的表現に気づいて、作者が出版から30年近く経って大幅に修正したという記事も読んでいたので、興味を持って読んだが・・・。
いかんせん、古い。挿絵を変えてどうなるものでもない。昭和40年代なら中卒で就職という子も多かった。高度経済成長期で、公害問題もあったし、戦後20年ほどしか経っておらず、まだ戦争の記憶も生々しい人たちが大勢いた。いじめにしても、ジャイアン的なボスが、暴力をふるうというものだった。その頃の児童書としては画期的なものだったと思う。
今ある常識をまず疑ってみよう、という問題提起が。
しかし、読んで感じるのは、あまりにいろいろ盛り込み過ぎて、散漫になってしまっていること、社会状況が変わりすぎて、今の子どもの生活から乖離しすきていること。いじめにしても、ジャイアン的なボスが、暴力をふるうというもので、今の集団による陰湿ないじめとは全くちがうし。
宿題引き受け株式会社のネタで一つの作品にすればよかったのに。
宇野浩二のテキストが適当でなかったと気づいた時点で、絶版にしてもよかったのでは。
古田足日が才能のある作家であることは「おしいれのぼうけん」「ロボットカミィ」などで証明されているのだから、却ってこの作品が足を引っ張っているように思える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小学校高学年の読書週間用として検討
時代設定が古いかも。ストライキとかオートメ化とかね。
宿題引受会社は最初の項だけで、あとは違う。。
でもタイトルがインパクトあるので、興味は引くかな。
個人的には懐かしい。 -
なるほどなーー
宿題・勉強・働くことなどについて考えさせられる
おもしろい
でも、新版っていっても
60年代の本で、高校全入とかお金がないと高校に入れないとか(今もそうか・・)
ちょっと時代が古くて読みにくさを感じてしまったけど
子どもは気にならないで読めるかな~どうかなー
当り前にやっている(やらされてる)宿題や勉強について
自分でちゃんと考えるきっかけになったら面白いなあ -
子どもにとって悩みのタネは宿題。小学生6人が本人にかわって宿題をする「宿題ひきうけ株式会社」を作って、みんなの悩みを解決しようとする。96年刊の新版を、挿絵も新しくしてリニューアル。
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旧版は1966年に出版!
電電公社とかに時代を感じるが、
内容は新鮮。
子供は私が感じるよりも
もっと多くのことをこの本から感じるのではないか。
“大人”の慢心をバツンと切られ、
まっさらにしてくれる。 -
1970年代の小学生たちの話。高度経済成長の日本で受験戦争やリストラの問題に子どもたちは疑問を持ちながら日々暮らしている。
この時期から日本は世界の中でも圧倒的な成長を遂げる。しかし、その中で子どもたちから何かを奪っていたようである。決して悲しい話ではないし作者も意図したところではないだろうが、僕はこれを読むと悲しさや寂しさを覚える。そういう意味ですごい本。
さらに新版では忍者の話になっているが、旧版ではアイヌの話だった。アイヌ人が獣をとるというようなエピソードがあり、それが差別的であるとのことで新版にあたり変更された。