対馬丸 (理論社名作の森)

著者 :
  • 理論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (334ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652005279

作品紹介・あらすじ

今から60年前の昭和19年(1944年)8月22日沖縄から本土に向かった学童疎開船対馬丸はアメリカ潜水艦の魚雷攻撃を受け、深夜の海に沈んだ。乗船者1661名、うち学童800余名。生き残った学童はわずか59名にすぎなかった。

感想・レビュー・書評

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  • 対馬丸という船が民間人をのせていたにもかかわらず、迎撃されて沈没したとの認識しかなかったが、この本を読んで学童疎開のための船であったこと、沖縄戦に備えての軍部の作戦であったことを知った。

    沖縄の住民の気持ち、軍の意向、そして間にはさまれた校長など、それぞれの立場を丁寧に取材して記録しているので、とてもわかりやすかった。

    知識がなさすぎて、地名だけではどこだか見当もつかずに読んでいたら、巻末に地図があった。巻頭にのせていただいたら、より理解しやすかったと思う。また登場人物が多いので、それも巻頭にざっと説明があるとわかりやすいと思った。

    昭和前期の男性らしい文体だったので、よりリアリティを感じた。

  • 2010.04.25 朝日新聞に紹介されました。

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著者プロフィール

大城立裕(おおしろ・たつひろ)
1925年沖縄県中頭郡中城村生まれ。沖縄県立二中を卒業後、上海の東亜同文書院大学予科に入学。敗戦で大学閉鎖のため、学部中退。’47年琉球列島米穀生産土地開拓庁に就職。’48年野嵩(現普天間)高校教師に転職し文学と演劇の指導にあたる。’49年『老翁記』で小説デビュー。’59年『小説琉球処分』連載開始。’67年『カクテル・パーティー』で芥川賞受賞。『恩讐の日本』、『まぼろしの祖国』、『恋を売る家』など著作多数。また沖縄史料編集所所長、沖縄県立博物館長などを歴任。

「2015年 『対馬丸』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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