- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652023594
作品紹介・あらすじ
新鮮なアイディア、完全なプロット、意外な結末-三要素そろったショートショートの傑作。…"たっぷり"面白い。
感想・レビュー・書評
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小6息子の心をガッチリつかんでしまった星新一さん。
ちょっと長めのショートショートを集めたシリーズ第9冊目!
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慎ましやかな日々をおくるひとりの青年。
しかしある日、青年は魔が差してしまい、集金のお金の一部を使ってしまった。
我に返って青ざめた青年だったが、知人と合わず、そのまま都会のなかでひっそりと暮らすことを決意する。
しかし人間、いつまでも人と会話をせずに生きられるものではない。
さびしくなった青年は、ある日偶然、通行人の中に学生時代の友人を見つけ、話しかけてしまう。
しかし友人の返答は、青年にとって思いがけないものだった…
(「知人たち」より)
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ハリー・ポッターシリーズを読み終えて、虚脱感に襲われていた小6息子。
他の本を読んでみても、最初は食いつくものの、いまひとつハマりきれない日々が長く続いていました。
そんな息子の心をひさびさにガッチリとつかんでくれたのが、星新一さんのショートショートでした。
「ちょっと長めのショートショート」は星新一さんのショートショートの中でも、長めのお話を収録したシリーズです。
普通の「ショートショート」シリーズは、1本10~15ページほど。
しかしこちらの長めのショートショート9「親友のたのみ」は、30ページほどのお話3本と、15ページ前後のお話7本が収録されています。
「30ページ?それでも短いじゃん!」と思われるかもしれませんが、10ページくらいのショートショートを読み慣れてからだと、30ページでも長く感じるから不思議です。
本書に収録されている10本のなかで、いちばん好きなのは「知人たち」というお話です。
30ページの中に、自分のことを知る人が誰もいない恐怖と、相手は自分を知っているのに自分は相手のことを何一つ知らない恐怖が見事にえがかれており、そのストーリー展開のあざやかさに驚愕してしまいました。
著者の卓越した圧倒的な想像力を前に、ぼう然としてしまったわたしでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
安定の星新一。ホントは寝る前にぼーっと読みたい。短い中にエッジが効いたオチあり。もっと読みたいな。
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初めて読んだ星新一。最後になんか不思議な感覚の残るお話。
2022.02 -
「発火点」という話が印象に残った。はじめは店の従業員のみで話がはじまったのに気づいたらもっと大勢の人が登場しており、結末がどうなったのか分からないまま終わったので面白かった。
不思議な話ばかりだったが、もしかしたら自分の身近にも起こりうるのではないかと思うような話が多く想像するだけで楽しめた。
http://www.lib.miyakyo-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=221169 -
何度読んでも飽きない。星新一さんのショートショート集。
表題作の親友の頼みのほか、
知人たち
発火点
一軒の家
上役の家
たそがれ
やさしい人柄
幸運の未来
森の家
サービス
を収録。
たそがれ・サービスは好きな作品。