王さまばんざい―おしゃべりなたまごやき (フォア文庫 (A023))

著者 :
  • 理論社
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感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652070376

感想・レビュー・書評

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  • 「おしゃべりなたまごやきが、王さまのひみつをしゃべりだしました・・・。きかんぼうの王さま、大あわてです。王さまシリーズ第2作」

  • 気分やさんでほしがりやさんの王さまも、見守る大臣やお医者さんも博士も、みんないい人でいいね

  • 「おしゃべりなたまごやき」は知っているけれど、それ以外は読んだことなかった。

    王さまを見ていると、「クレヨン王国の十二か月」のシルバー王妃の12の悪い癖を思い出す。
    1つの話の中の王さまの欠点は1つだけれど、全体で見ると12どころか50くらいありそう。
    うそつき、じまんや、ほしがりぐせ…。
    みんなが持っている普遍的な悪いところ。

    9話目の「いいことないしょで」で、王さまが病人を看病しようと、大臣を無理矢理ベッドに寝かせてやさしく看病している台詞には思わず声をあげて笑ってしまった。
    他にも笑ってしまったところはあった。
    文字だけの本(漫画じゃない)でこれだけ声に出して笑える話も少ない。
    30年も前の話なのにほんとうに古さを感じさせない。
    そういう意味でも王さまシリーズは貴重だ。

  • 寺村輝夫の「王さまばんざい」を読んだ。毎日出版文化賞を受賞した「ぼくは王さま」シリーズの第二巻だ。「テレレッテ トロロット プルルップ タァー」というお馴染みのラッパ音とともに、この物語は始まる。とにかく、この本を図書館で見つけたときは、懐かしさで胸がいっぱいになった。小学生のとき、よくこのシリーズの本を借りて読んでいたからだ。
    王さまは、ひげを生やし、金色の王冠をかぶり、高そうな真っ赤な服を着た、正真正銘の「王さま」であるのに、その子どもっぽいわがままな言動からは、「王さま」としての威厳は全く感じられず、当時実際に子どもと呼ばれる年齢であった私の目から見ても、その姿は滑稽で、面白おかしく映ったものだ。「ああ、こんなヤツいるんだよなぁ」とついつい笑いがこぼれてしまう。王さまには悪気はほとんどなく、ただ純粋な好奇心とほんのちょっとのいたずら心で思い立ったら即行動を開始する。もちろん、「王さま」としての矜持もちゃんとある。そんな王さまに振り回される大臣やコックたちが心底可哀想に思えてくるのだが、最後にはきちんと、道徳的に、他人に迷惑をかけた王さまに対してのしっぺ返しが訪れる。このオチもなかなか面白い。王さまは自分の言動に反省し、大臣たちも平生通りやさしく王さまを見守ってくれている。王さまたちの世界はとても平和だ。「こんなに健全で教育的な話だったのか」と改めて読んでみて感心してしまった。

  • 「王さま」とは、永遠の子ども、大人になりきれない大人である。しかしこの大人になりきれない感じが、大人になってしまった大人にとって、そして、大人になることを求められている子どもにとって、歯がゆいほどうらやましい存在となっているのだ。
     「この王さま、まるで子どもみたいだ」と子どもたちは笑うだろう。大臣をはじめとするうるさい大人たちには「ろうやにいれるぞっ」の殺し文句。無敵である。なにせ王さまである。無敵に決まっている。このわがままし放題が、読者に一種の爽快感を与え、読者をぐいぐいストーリーに引きつけているのは事実だろう。
     しかも…
    テレレッテ トロロット
    プルルップ タッター…
    お城のラッパの音がこれである。物語の肝となる部分部分に差し込まれたこれらの音のがとても心地よいのだ。
     そして和歌山静子氏の暖かさとユーモラスさが渾然一体となったよく整理された抜けのあるイラスト。
     爽快感、音感、そして抜けのあるイラスト。なんとも脳にとって心地よい要素がそろっているではないか。
     かくしてこの「王さま」は、脳に心地よいキャラクターとして、これからも大人や子どもに愛され続けるに違いない。

  • 子供の頃に何かと引き換えに手に入れた本。
    たぶん、病気のときに薬をチャント飲む約束と引き換えたはず。。

  • 子どものころ凄いはまって読んだ。
    王様シリーズ!
    図書館で人気のシリーズだったな。

  • テレレッテ トロロット プルルップ タッタター

    たまごやきがだいすきで、ちゅうしゃがだいきらいなハチャメチャ王さまの、思わず笑ってしまうおはなし。

    「おしゃべりなたまごやき」「木の上にベッド」「金のたまごが6つある」「なんでもほしいほしがりや」
    「ニセモノばんざい」「一つぶころりチョコレート」「王さま動物園」などなど

  • 昔からずっとずっと大好きな王さまシリーズ。
    王さまレストランとか夢中で読んだなぁ

  • こどもがおおよろこびです。王さまのユニークなエピソードがどれもおかしくてふたりで笑っています。

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著者プロフィール

1928年東京生まれ。戦後、早稲田大学に入学、早大童話会に入り坪田譲治氏の元で童話を書き始める。1956年以後王さまを主人公とした作品をライフワークとして書き続け人気を博す。作家の他、児童図書の編集、大学での児童文学や幼児教育の指導、地域の図書館創設や文庫活動、毎年のアフリカ旅行等、活動は多岐にわたった。2006年没。

「2022年 『ぼくは王さまおしごとコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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