- Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652077412
作品紹介・あらすじ
自分らしくあることは、こんなにも痛く切ない。全米図書賞、O.ヘンリー賞作家のジョイス・C.オーツが贈る、なつかしくて胸が痛くなる、不思議なラブストーリー。
感想・レビュー・書評
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アグリーガール=みにくい女の子を自称する少女と無実の罪で孤立する少年の友情、そして恋の物語。
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YAの名作とされているだけあって、面白かった。
冒頭の事件描写から、ぐいぐい引き込まれていった。
アグリーガールを作り出して、毅然としながら、裏にはたくさんの迷いを抱えているアーシュラが素敵で愛おしくて、この自意識との闘いは、とても好感が持てる。
そして、冤罪から生じる世間というものの恐ろしさ。
子どもの世界も大人の世界も、何も変わらないのだ。
なんて濃密な冬の三ヶ月。結構ハードな内容なのに、家族、友情、恋愛も押さえて、ちゃんとエンタメになっている。 -
自意識のカタマリって感じの年頃の少年少女の生き難さ、力強さ、しなやかさ。ハッピーエンド。
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NHK FM 青春アドベンチャー「アグリーガール(全10回)」の原作
http://www.nhk.or.jp/audio/html_se/se2015019.html -
なかなか。ミュージックブレスユーに似ている。
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「アグリーガール」っていうのは主人公の高校生アーシュラが「スーパーガール」や「キャットウーマン」みたいに超人的能力を持つヒロインをイメージして自分を呼ぶ名前。ホントのアーシュラは繊細で優しい子。でも自分の弱さを隠すように「アグリーガール」としてふるまっている。
もう一人の主人公マットは賢くリーダーシップもある人気者だが爆弾犯の疑いをかけられて、自分の弱さ、人の偽善に気づく。
マットを救う「アグリーガール」のかっこいいこと。
理性的で、人に左右されず、自分が正しいと思うことをする勇気がある。
背が高くて(ガタイがいいって感じ)、お金持ちで、運動神経もいい。でも、彼女の弱さが読み手に伝わるから、厭な気持にならない。
マットとアーシュラを応援したくなる。
高校の爆破、訴訟、10代でピル飲んだり、車で同級生の家に乗りつけるなど、日本の高校生とは全然違う。偏った思想を持つ宗教家もいたりしてアメリカの問題をリアルに感じさせる。
変な絵で損してる本。
図書館YAコーナーにあってもだれも読んでない(スリップが入ってた)。
こんなに面白いのにもったいない。
高校生以上に読んでほしい。 -
社会の縮図を見るような、周到な作品でした。そして、不器用に生きる孤高の主人公・アーシュラに自分の影を見て、心が慰められる思いでした。出会ってよかった一冊です。
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たまたま主人公が女の子と男の子であっただけ。恋愛とも読めるけど、ほんとは友情物語。こんなふうに大事にできる誰かを持てるって、幸せなこと。
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最初はよく分からなかったんですけど、半分以上読んでからやっと面白くなってきたって感じです。マットとアーシュラが切ない感じで好き。
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無実の罪で校内で孤立してしまった少年マット。そんな彼を救ったのはみずからをアグリーガール(みにくい女の子)と呼ぶアーシュラだった。アーシュラは背が高く、他人と群れないクールな女の子。一方マットは“ビッグマウス”(大口たたき)。自分の冗談がもとで家族までが町から孤立するような騒ぎを起こしてしまう。アーシュラは、噂をもとに広がっていく誤解を解くために勇気を持って証言し、二人は絆を深めていく・・・けど、それが一筋縄では行かなくて・・・。せつなくて愛らしいお話です