日本という国 (よりみちパン!セ 14)

著者 :
  • 理論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784652078143

感想・レビュー・書評

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  • 非常にわかりやすい語り口でありながら、内容は濃い。
    本書を読んだ中高生は、今度はちょいと「保守」の立場から日本を作ってきた歴史を述べた文章を読んでほしいな。

  • 自分のために、あと数年後の娘のために。
    図書館で借りたけど、購入して本棚に入れておきたいと思う本でした。
    (大抵買わないで、ブクログとノートに大量に書き写すんですが。←ブクログ現在引用書き写し中。ブクログには、ちょっとしか引用しないけど・・・。)

    最初っから、福沢諭吉のところから頭ガツンとやられました。
    ああ、自分は何て無学で、知らなくてはならないことを学ばずにいたんだろうと恥ずかしくなります。
    自衛隊のこと、
    靖国問題のこと、
    中学生向けの本らしいんですが、だからこそ平易な言葉、サル並みなワタシにも「すとん」と体の中に沁みこむ言葉で
    明治維新以降の日本のことがわかります。
    読んで良かったです。
    中学生になったら、ムスメにも読んで欲しいけど・・・その頃、娘は私の言うことなんて聞かないかな(笑。

    靖国問題は、今まで「参拝してもいいじゃん」と思ってましたが、この本を読んで、考えが変わりました。
    ・・・だからこそさらに、じゃあ何で「(あえて)参拝する」という方の意見が聞きたいです。そういう本が読みたいけど・・・過激な思想になるのかな?
    小熊氏のほかの本も是非読んでみたいけど、だからこそ、小熊氏とは意見が異なる方の本も読んでみたいと思うのです。
    これ読んで、どなたがオススメの本があったら是非教えてください。

  • 3時間ほどで一気に読んだ。ちょっと気になっていて、やっと図書館で見つけて読んでみた。中学生でも読めるように書かれているので非常に分かりやすい。日本の近現代がざっと見渡せる。まず福沢諭吉の考えを中心に、明治維新以降、日本がすすんできた道が書かれている。西洋諸国の一員になろうとして、近隣アジア諸国を侵略する方向にすすんでいく日本。第二次世界大戦後、憲法がどのようにつくられてきたのか、そしてどうしてその改正(改悪)が叫ばれているのか。中国や韓国から、どうしていまも日本批判がたえないのか。靖国参拝にはどんな問題があるのか。そのようなことがつづられています。一人の人物の考え方を鵜呑みにするわけにもいかないと思いますが、今まで断片的な知識としてしか頭になかったものが、一つながりになったような気分です。もう少し他の人の意見も聞いてみないといけませんが、今の日本のおかれた状況を考えるきっかけにはなったと思います。しかし、いずれの国でも、自分の利益しか考えない人がなんと多いことか。

  • これは、なんとも。いい本です。
    まさに「日本という国」が戦後どんなふうに歩んできたのか、どんなふうにしていまの日本ができたのか、わかりやすく教えてくれる。けっきょく、アメリカの手の中にいますよね、日本って。
    これ、すべての子どもたちにぜひ読んでほしい。読むのが早ければ早いほど、考えられるでしょう。
    事実に対する小熊さんの解釈については、賛否ありそうやけど、とりあえず大切なのは事実。考えるのは、そこからです。今回は古いほうを読んだので、増補版も読みたい。

  • 近代日本の成り立ち、そこから学歴社会から富国強兵策への道程の解説と、戦後日本の狡猾な復興まで分かりやすく解説。子供でも読み易い文章で、わかりやすかった。
    純粋な子供がこれを読んだ場合どう思うか問題はあるとしても、これも重要な事実だとやっぱりしっておきたい。過度な美化はやめて。

  • 【2007/5/3】
    R25で紹介されていたので、図書館で借りて読んでみました。
    子供向けに書かれているので、とても読みやすかったです。
    奇しくも、憲法記念日に読んでしまう偶然と重なり、とても意味深い気持ちになりました。
     
    現代の歴史の教科書では、事実を単語の列挙で済ましていて、その出来事がどれだけ現代社会に影響しているのかを語っていません(もしかしたら、意図的なもののような気がします)。

    その点、他のアジア諸国の教育は考える教育にまで至っているので、日本の歴史についても、私たち日本人以上に理解していることが多いような気もします。
    海外旅行に行っても、私個人の個性でコニュニケーションを図りたいと思っても、まずは「日本人」というカテゴリーで見られること、これは当たり前です。
    自分の国が行ってきたことは、それが昔のことであっても、他人事ではない、現代に計り知れない影響を持っているのだなと、改めて思いました。 

    右左的に物事を捉えずに(そういった本は、あまりにも歪曲的な内容だなぁと思います)、ニュートラルな気持ちで読めた本でした。

    福沢諭吉の「学問のすすめ」から、太平洋戦争~サンフランシスコ講和条約~戦後賠償のからくり~靖国問題~郵政民営化~憲法改正論と、現代社会のナゾを解く、たくさんのヒントがつまっていました。
    私的には、戦後、文部省が出した、『あたらしい憲法のはなし』の第九条についての説明に驚きました。
     
    次回の選挙や、国民投票が実施されるようになる(のかな。。)前に読んでみると、冷静な気持ちを持って、自分の考えを養って、投票出来ると思いますし、ニュースや新聞を読むのがおもしろくなると思います。

    今度、自分用に購入しようと思います、この本を。政治的なプロモーションで、「美しい日本」という言葉、軽々しく簡単に使えないと、私は思います。

  • 子供向けだが面白い。

  • 日本の今がどう出来上がったのか、明治維新以降の日本の生い立ちを非常にわかりやすく解説してくれた一冊。

    海外列強に植民地化されぬよう、学問をすすめ、富国強兵を推進し、軍国主義に傾倒していってしまった日本。戦後、冷戦を封じ込めたいアメリカの都合を上手く利用し、したたかに・たくましく復活を遂げた日本。

    自国の歴史について考えるきっかけを与えてくれる一冊となりました。お勧めです!

  • 古市さんの本で「日本のナショナリズムについてとてもわかり易く書いてある本」として紹介されていたので読んでみた。中学生向けのため、よみやすく、そして本当にわかりやすかった。日本がなぜ戦争をしたのかがこんなにわかりやすく教えてもらったことがあるだろうか?と感動すらした。靖国参拝などもこんなにシンプルな問題なのかと目からウロコとまでは行かないけどすっと理解できた。

  • 基本的に、日本の軍国主義の歴史をたどり、現代日本の外交を考えてみよう、という本。
    日本の左翼の基本的な歴史認識をおさえられるのではないかと思う。歴史教科書問題へのアンチテーゼ的な立ち位置。

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著者プロフィール

慶應義塾大学総合政策学部教授。
専門分野:歴史社会学。

「2023年 『総合政策学の方法論的展開』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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