- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784652203057
作品紹介・あらすじ
四歳から小学校六年生まで、祖父とボクの物語。お祖父ちゃんはだいたいのものが、それがどんなに便利でも新しくても高価でも、気に入らない。朝起きて畑に行き、夜寝るまで一度決めたルーティーンは、正月だろうがなんだろうが変えない頑固者だ。そんなお祖父ちゃんのガキ大将だったころの話を聞くうちに、ボクは子どものお祖父ちゃんが大好きになっていく。
感想・レビュー・書評
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徳治郎
浦賀に住むボクのお祖父ちゃん
頑固
無愛想で無口
自分でやらないと気がすまない
急かされるのが大嫌い
気に入らないとすぐ怒鳴る
3人の娘たち(ボクのお母さんとおばさんたち)とはうまくいかないけど
ボクには子ども時代のことを話してくれるお祖父ちゃん
子どものお祖父ちゃんて、かっこいい
4歳から6年生まで
“ボク”と“お祖父ちゃん”の交流を軸に
人の生き方、家族の在り方を花形みつるが描き上げた意欲作
《死を知ることは、生を知ること。》──帯のコピー
切なくなるエンディング
でもみんなお祖父ちゃんが大好きになる -
都合の悪いことは聞こえない気難しい祖父と孫との交流。頑固で気難しい祖父は病気で弱っていくやがて自宅介護となるが…。プライドや自分のやり方、考え方を曲げない祖父と娘たちの攻防、訪問看護師やヘルパーへの暴言などは娘たちに同情する。在宅で静かに亡くなった祖父を「選ばれた人しか出来ない綺麗な死に方」と言った訪問看護師の言葉が心に残った。
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たいていのものが気に入らないおじいちゃん。
そんなおじいちゃんと孫。
ふたりだけで分かち合うものが暖かい。 -
ケンイチのおじいちゃん徳治郎は、三人の娘が家を出ておばあちゃんが亡くなってからは、浦賀に犬のシロと二人(?)で暮らしている。お盆と正月、おばあちゃんの命日に姉妹3人が家族とやってくる。だが、ガンコモノのおじいちゃんは朝夕に畑仕事に行くことを変えようとしない。お供はいつもシロだったが、ある時からケンイチも一緒に畑に行くようになる。休憩するとき、おじいちゃんは自分の「ちっせぇ時」のことを話してくれる。ガキ大将の悪ガキだったちっせぇ頃の話を…。
頑固者で娘たちを困らせるおじいちゃんが、少しづつ老いてゆく。ケンイチの家族も、いとこのエリカちゃんも、少しづつ変わっていく。身近なおじいちゃんの老いと死を受け入れていくケンイチの姿が、子どもの目線でよく描かれている。 -
おじいちゃんとの日々。母親やおばさんたち、いとこたちと共におじいちゃんとの最後の日々を過ごす。家族といえども人それぞれ違った考えや生き方があって。ぶつかりつつもやっぱり家族で。おじいちゃんと孫ってやっぱり少し特別な関係だなと思う。
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孫息子の目線から語られる祖父。生きている間にしかできないこともある。後悔しない生き方をしたいな。