環境教育入門

  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750310176

作品紹介・あらすじ

21世紀のキーワードとも言える,地球規模での環境問題。参加型の学習を通して,学校における環境教育を実践するためのテキスト。“グリーンな人を探そう”など8つの付録アクティビティ付き。

感想・レビュー・書評

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  •  本書は、世界自然保護基金英国委員会による環境教育の入門書『地球の権利』の邦訳です。環境教育についての基本的な考え方が、コンパクトに解説されています。また、付録を含めて多数のアクティビティ(プログラム)が紹介されています。コラムも多いです。また、環境に関わる印象的な「ことば」も、あちこちに挿入されています。

     本書の構成・内容は、「監修者まえがき」」「地球は今」「教育者への問いかけ」「『教育』の増殖」「4つの教育か、1つの教育か」「人と地球」「教育の目標」「変動する世界の中の学校」「学校教育のプロセス」「行動のための教育」「小さい頃から始める(何歳頃から始めたらよいのか)」「中等学校における各教科に基づいたアプローチ」「付録アクティビティ(1.グリーンな人を探そう/2.森の恵み/3.未来の展望/4.時の椅子/5.5つのバッジ/6.未来のタイムライン/7.協力の正方形/8.粘土の上の4つの手)」「訳者あとがき」となっています。

     本書では、開発教育、平和教育、人権教育なども視野に入れた、幅の広い環境教育の考え方が、コンパクトに解説されています。その意味では、原題『地球の権利』を、『環境教育入門』と訳したのは適切だと思います(現状では、もし『地球の権利』という題ですと、日本の読者に広く受け入れられるかは疑問です)。内容も、特別にユニークな視点が述べられている訳ではないのですが、その分、まさに「入門」にはよいでしょう。随所に挿入されている「ことば」も、印象に残ります。

     ひとつだけ気になった点としては、63-64ページのコラムに典型なように、学校教育に対してかなり否定的な見解が見られることです。書き方がやや一方的と言ったらよいでしょうか。伝統的な学校教育にも、それなりの価値はある(少なくともあった)のではないか、と教育学者としては注文を付けたくなります。

     なお、本書の原書は以下です。

    Sue Greig, Graham Pike and David Selby (1987) EARTHRIGHTS: Education As If The Planet Really Mattered. The World Wildlife Fund.

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