- Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750342344
作品紹介・あらすじ
1944年夏、フランス・ノルマンディーにアメリカ軍がさっそうと乗り込んだ。連合国軍の一員としてフランスを解放するために。しかし、彼らが行ったのはそれだけではなかった。売買春、レイプ、人種差別……。いま明かされる驚愕の真実とは!
感想・レビュー・書評
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■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001072788
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兵士とセックス
ニホンで言えばさしずめ慰安婦問題
戦争ビジネスには付きものの
侵略の恥は掻き捨て
殺人暴行強姦略奪破壊放火支配搾取〜
助っ人であろうが援軍だろうが
あるいは難民だろうがビジネスだろうが
名目は建前に過ぎず
要は搾取支配が目的である
武力を以って押し寄せることは侵略でしかない
朱に交われば赤くなる
軒を貸して母屋を取られるの例えどうりだ
生命体には侵すべからざる
オーラという距離感が大事なのだ
これが倫理観の基本だし
民主主義の大前提でなければならない
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2015.11.17 北澤さんのレビューより。
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人前で読むのに憚られる題名なんですが、内容はいたって真面目。
著者はウィスコンシン大学の歴史学教授で、専門はフランス史とジェンダー史。
監訳の佐藤文香さんは一橋大学大学院教授でジェンダーを専門としています。
そしてあの上野千鶴子さんの推薦。
フランスって、第二次世界大戦の戦勝国ですよね。
それなのに、こんなに酷い状態だったなんて…。
ただ、読んでいると、みんなの気持ちがよくわかる。
都合のいいように情報を操作する上層部の人間はすっごく嫌だけど。
それで、「どうすればいいんだろう」と考えて考えて
結局「戦争しないのが一番」という結論、ていうか、それしかありません。
そして「どうしたら戦争がおこらないようにできるんだろう」と考え、たまたま昨年クリスマスに高校講座世界史を録画していたのを見たら、テーマが第二次世界大戦で、西崎文子東大大学院教授が出演されていました。
眞鍋かをりさんの、上の質問に対して、西崎さんの答え。
「まずとにかく一番大切なのは、歴史を学び記憶し、そしてそれからいろんな立場で考えるってことだと思うんですね。
私たちにとってどうしても歴史を考えるときに、自分の立場に固執してしまって、特に戦争のことになりますと自分の国が勝ったとか敗けたとか、そういったことで自分の目線からものを考えてしまうと。
ですけれども、もしかすると相手にも言い分があるかもしれないと。
そういったことをちょっと考えてみるっていうのは、やはり非常に重要なことですし、まあ『そこからどうやったら悲惨な状況を、どこにおいても世界中どこにおいてもおこさないようにするにはどうしたらいいか』ということを考えていけるのではないかなという気がします。」
そして一つの例として、現在ドイツとポーランドが共通の教科書をつくろうと議論しているとのこと。
できないことはないですよね。 -
なるほど。
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第二次世界大戦下のフランスで米国兵士たちが何をしたのかを、ジェンダーとセクシャリティの視点から捉え直した一冊。
橋下徹氏が大阪市長時代にサンフランシスコの慰安婦制度正当化非難決議に対し、反論の公開書簡の中で取り上げたのが本書である。 -
「What Soldiers Do: Sex and the American GI in World War II France」の翻訳(2015/08/31発行、3456E)。
本書は、従来フランスをナチスドイツから解放した英雄としてイメージされてきたアメリカ兵の隠された負の事実を明らかにした研究書です。
従来、ヨーロッパ戦線でのアメリカ兵と云えば、ナチスドイツからの解放者として熱烈に歓迎されたとのイーメージでしたが、実際には女性と見ればセックスに誘い、公園や廃墟、墓地、線路の上等いたるところでセックスを行っており、アメリカ兵によるレイプの報告も多く記録されていることを知り驚きました。
只、フランス人の道徳観念も低かったようなので、必ずしもアメリカ兵のみに原因があった訳では無いいようです。
テーマがテーマだけに面白いと云えませんでしたが、非常に興味深い内容の書籍でした。