難民を知るための基礎知識――政治と人権の葛藤を越えて

  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750344164

作品紹介・あらすじ

難民問題は、現在、欧州の反移民・反難民感情を巻き起こすと同時にEUの政治危機の原因にもなっている。「難民」について、法律学・政治学・経済学・社会学など学際的なアプローチで、理論的な問題から世界各地の現状と取り組み、さらに支援の在り方までを概説する。

感想・レビュー・書評

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  • SDGs|目標10 人や国の不平等をなくそう|

    【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/730411

  • 東2法経図・6階開架:369.3A/Ta73n//K

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:369.38||T
    資料ID:95170165

  • 久々に教科書を思い出しながら本を読んだ。
    各テーマを専門分野の方々が振り分けて担当して書かれているので、重複している部分がありましたが、その繰り返しは『難民問題』の基本知識なのでむしろ、繰り返されることで私のなかで定着していったともいえます。

    まずは普段何気なく目にする『難民』ですが、それを「説明してください」と言われると、「自分の国から逃れて、他国に入る人たち」とか「その社会の括りの中で生活が立ちいかなくなっている人々(「買い物難民」、「経済難民」、「保育難民」など)と答える人が多いだろう。でも、もともと『難民』のその前の状態はどうだったのか、どうしてその状態が変化して難民となったのかを歴史を紐解きながら解説することから始まる。
    そしてその原因の主体は『国民国家』であり、それを体外的に仕切る国境の存在がポイントになる。

    2013年の北アフリカで起きたジャスミン革命やシリアの内乱による難民の急増が、南ヨーロッパでの排斥運動や、自国民優先の内向きな政策に向かわせるという、社会の流れがあるが、それでも一番多いのは歴史的にも最も長いパレスチナ難民の数なのだ。

    私はこの難民の現状を知らされ、日本の姿勢を知ったうえで問題あえて、「日本での難民受け入れには、諸手を挙げて賛成はできない」でいる。
    それは、日本社会の価値感や言葉の難しさだけではなく、

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著者プロフィール

東京都立大学大学院社会科学研究科・カリフォルニア大学バークレー経営大学院修了(法学修士・MBA)。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)等を経て、現在、東洋英和女学院大学名誉教授。専門は、難民問題、日本の難民政策。主な著書・論文に、Japan’s Immigration Policy 2015-2020:Implications for Human Security of Immigrant Workers and Refugees(Journal of Human Security Studies, Vol.10)、『変わりゆく日本の難民政策――補完的保護の議論の背景を探る』(多文化共生研究年報、2023年)、『国連式――世界で戦う仕事術』(集英社新書、2019年)、『世界の難民をたすける30の方法』(編著、合同出版、2018年)、『難民を知るための基礎知識』(編著、明石書店、2017年)など。

「2023年 『難民 行き詰まる国際難民制度を超えて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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