水子供養 商品としての儀式――近代日本のジェンダー/セクシュアリティと宗教

  • 明石書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750345994

作品紹介・あらすじ

1970年代に始まり一時期ブームとなった水子供養を、米国の宗教学者が「商業主義」「ジェンダー」の側面に着目し分析。水子供養は宗派を超えた儀式であり、仏教だけでなく、新宗教や神道、霊能者などがその担い手であること、過去の仏教の中絶への理解と現代の水子供養とは大きな断絶があること、週刊誌等を使っての派手な宣伝活動により、女性の恐怖心や罪の意識をあおり、供養が商品化されたこと、その背景には胎児中心主義的レトリック、母性イデオロギー、ジェンダー間の対立があることなどが明らかにされる。

著者プロフィール

ハーヴァード大学ライシャワー日本研究所、日本宗教社会学教授。ヴァンダービルト大学の学部生時代から日本の宗教について研究を開始し、1980年にシカゴ大学でジョセフ・キタガワ教授の下で博士号取得。1980‐1989年プリンストン大学宗教学部、1990年から2年間、オーストラリアのグリフィス大学現代アジア研究所で教鞭をとり、1992年から現職。その宗教研究は伝統的な教義や儀式が現代人の生活にいかに変容され採用されていくかに焦点を合わせている。現代日本宗教史を中心に、現代の神道、仏教教団、在日韓国人の宗教生活に研究の幅を広げ、国家神道と現代的な中絶の儀式化の研究も手掛ける。現在は憲法改正とその宗教団体への影響について主に研究を進めている。2003年、J・S・グッゲンハイム・フェローシップを取得、2014年には全米芸術科学アカデミーに選出された。本書の原著でアリサワ・ヒロミツ賞受賞。

「2017年 『水子供養 商品としての儀式』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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