落語―哲学

著者 :
  • 亜紀書房
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本棚登録 : 130
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784750515502

作品紹介・あらすじ

笑える哲学書にして目眩へと誘う落語論、ここに誕生!
「粗忽長屋」は〈私とは何か〉という謎をめぐる物語であり、「堀の内」は〈笑いの本質〉についての深遠な哲学書。
そして「芝浜」には〈わたしたちの世界は夢ではないのか〉というテーマが秘められていた。

水道橋博士推薦!
定説「落語とは業の肯定である」ことを否定する――。
「哲学」の窓から「落語」を覗き、「落語」から「哲学」を想起する。
哲学者と落語家が、その職業的な「業」に於いて通底する噺の書。――水道橋博士

感想・レビュー・書評

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  • 構造主義的な視点から落語を考察した感じでしょうか。
    落語を立体的に解釈してて、面白かった。

  • 前提知識が足りなさ過ぎた

  • 落語を哲学的に考察しているのではなくて、哲学的な問いについてむりやり落語を引きずり込んでいるような印象を受けた。ともあれ、面白かった。落語とか笑いとかを分析検討してみたいなと思っていたけれども、すでにこれだけたくさんの考察がなされているのだとすればやるべきことは少ないかもしれないな。けれども笑いについて未だに何がわかっていて何がわかっていないのかはわからない状態である。

  • 6月第1月曜日は寄席の日
    「芝浜」は「わたしたちの世界は夢ではないのか」というテーマが
    隠される―落語の見え方が変わる!

  • 生の機械化
    生と機械の違いが笑いを生む
    生をこうして機械仕掛けの方向へ向けることが、ここでは笑いの本当の原因なのである(ベルクソン)

    自虐
    しくじった自分を「機械的なもの」として突き放し、それを外側から眺める複数の精神がなければならない

    緊張と緩和=生と機械化
    枝雀=ベルクソン

  • 落語を哲学の視点から読み解いていく。

    落語も哲学も好きなのでどんな化学反応が起きるのか楽しみに読みました。

    多少内容がかたくなる部分もありましたが落語の世界を哲学的に解釈していく話はとても興味深く面白かったです。

    本の中で大東流合気柔術の佐川幸義の名前があったのはちょっとびっくり。

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著者プロフィール

1958年長崎県佐世保市生まれ。中央大学文学部教授。小林秀雄に導かれて、高校のときにベルクソンにであう。大学・大学院時代は、ウィトゲンシュタイン、ホワイトヘッドに傾倒。
好きな作家は、ドストエフスキー、内田百閒など。趣味は、将棋(ただし最近は、もっぱら「観る将」)と落語(というより「志ん朝」)。
著書に、『いかにしてわたしは哲学にのめりこんだのか』(春秋社)、『小林秀雄とウィトゲンシュタイン』(春風社)、『ホワイトヘッドの哲学』(講談社選書メチエ)、『ウィトゲンシュタイン ネクタイをしない哲学者』(白水社)、『ベルクソン=時間と空間の哲学』(講談社選書メチエ)、『ウィトゲンシュタイン『哲学探究』入門』(教育評論社)、『落語―哲学』(亜紀書房)、『西田幾多郎の哲学=絶対無の場所とは何か』(講談社選書メチエ)『続・ウィトゲンシュタイン『哲学探究』入門』(教育評論社)など。

「2021年 『ウィトゲンシュタイン、最初の一歩』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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