- Amazon.co.jp ・本 (492ページ)
- / ISBN・EAN: 9784750518312
作品紹介・あらすじ
「私は自分自身でいるための自由を守ろうとした」
音楽でも恋愛でも、ジョニは誰にも何にも支配されない。
常に自分らしい音楽を追い求め、たくさんの恋人たちと曲を奏でる──。
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その半世紀以上にわたる活動をインタビューとともにたどる、孤高のシンガーソングライター、ジョニ・ミッチェル評伝の決定版!
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60年代から現在まで、長年アメリカの音楽シーンに燦然と輝くジョニ・ミッチェル。
「青春の光と影」「ブルー」「ビッグ・イエロー・タクシー」「サークル・ゲーム」など、誰もが知る曲を数多く残し、フォーク、ロック、ジャズの世界で、自分の音楽を追求し続けた。
レナード・コーエン、ジェイムス・テイラー、ジャクソン・ブラウン、サム・シェパード、ジャコ・パストリアスらと恋をして、ボブ・ディラン、チャールス・ミンガスとも交流した。
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ジョニや関係者への豊富なインタビューと資料をもとに、傑出したアーティストとしてのジョニ像を描いていく第一級の評伝。
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どれ一つとして時間の無駄だったとは言わないわ、私にとっても相手にとっても。お互い、健全な意味で、望むものを得るために望まないものを受け入れたのよ。そこからは美しい音楽が生まれ、私たちは互いから学び合った。──ジョニ・ミッチェル
感想・レビュー・書評
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偉大なるシンガーソングライター、ジョニ・ミッチェルの決定版とも言える伝記。
読みどころはたくさんあるのだが、まずは数多くの男性アーティストの実名を出して彼らとの男女関係を語る点に驚かされてしまう。あまりにも生々しい表現(例えば優れたパーカッショニストであるドン・アライアスから受けた暴力など)も多く、やや彼女の言い分だけを信用するのは危険でもあるのだが、とにかく言いたいこと全てを明らかにする、という彼女のウィルは十分に伝わった。
ジョニ・ミッチェルの最大の音楽的な変化は「Blue」のようなフォークミュージックの世界から、当時のジャズミュージシャンらをバックに起用してのジャズとフォークの越境的な音楽を創造した点にある。特に「Mingus」を生むことになるチャールズ・ミンガスとの交友などの逸話は、どのようにあの名盤が生まれたのかという点も知れて非常に面白かった。
20歳頃に名盤「Blue」を聴いて感動して以来、ジョニ・ミッチェルは自身にとって重要なアーティストであるが、作品数も多いために未聴であった作品も多く、そうした作品を1つずつ聴きながら読み進める本書は楽しい読書体験だった。