人にはたくさんの土地がいるか (トルストイの散歩道 3)

  • あすなろ書房
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本棚登録 : 64
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (77ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751523834

感想・レビュー・書評

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  • 裝幀/和田誠

  • 欲望は果てしなく。
    足るを知れない。
    私の足るはどこにあるんだろう。
    今の私は足りているのか、足りてないのか、自分では足りてないと思ってしまうから、真実はわからない。

  • ”人にはたくさんの土地がいるか”という問いに対しての回答は、”いらない。必要な分だけあればいい”ということなんだろうな。

    ---------------------------------------------

    今よりもっといい暮らしを求めて、住む場所を変え、所有する土地を増やして富を増やしていく男。
    彼は貪欲に土地を求め続けた結果、体力が尽きて死んでしまう。

    ---------------------------------------------

    必要以上の土地を求めた男が欲に溺れて死んでしまう哀れな話だった。
    しかし、”お金や土地がどれくらい必要か”と訊かれると答えに困ってしまう。自分や家族が暮らしていくためにはわりとたくさん必要な気がするし、突然病気にかかったり怪我したりしたときのための保険として多めに蓄えておく必要もあるし…と考えだすと、どんどん自分が強欲になっていくのがわかる。
    でもこれは卑しい感情なのかな、とも思う。
    明日飢えないために今日蓄えておくのは生き物としての本能なんじゃないだろうか。身体に脂肪を蓄えるのと同じ。
    まあ、脂肪がつきすぎて動きが鈍くなるのはもちろん嫌だなんだけど。
    難しい話だ。

  • すごくわかりやすいです。
    トルストイってこういうのも書いてるんですね。
    絵本なのに内容しっかり。
    「強欲はいけないよ」ってことですね。

    戒め、戒め。

  • 今は大規模農業が主流になりつつある昨今ですしお国もそんな感じで動いているように感じます。
    みんなこの本読めばいいのに。
    小生の周りでも手に余るほどの何かをもって振り回されてる人も大勢います。
    みんなこの本読めばいいのに!
    個人的には「卵ほどの大きさの穀物」のほうが好きですね。
    昔より今、今よりも未来をっと進んでるはずの我々ですがこう言うことにならないようにしないといけませんよね。

  • 2012/10/1

    983||ト (3階文学)

    かなり古いお話ですが、ロシアの作家、トルストイのお話です。
    最近、中国や韓国と領土争いをしていますがこのお話も同じ。
    借地で農業をしていた主人公がどんどん自分の土地を持ち、ちょっと良く見える土地、ちょっと大きな土地を手に入れるために悪魔にだまされて自分を見失っていく。
    最後は、一日かけて歩いた土地を全部あげるといわれ欲張って死んでいく。
    何のため?
    人の幸せって何?
    を考えさせられる本です。

  • あすなろ書房/2006・6・15
     トルストイの散歩道
      人は何で生きるのか  
     
    トルストイ
     訳:北御門 二郎
    装幀:和田 誠

  • 人にはたくさんの土地がいるか、
    という命題の答えは、
    必要なだけで十分、ということになる。

    自分で手入れできるだけの土地があれば、それだけでいい。

    欲望が飢餓感を生み、自らを苦しめる。

    この民話は、受け手によって、
    感想や読後感が千差万別となるはず。

  • 実家に保管☆

  • おもしろかったぁ〜。

    海外文学って、(日本文学もそうだけど)それが書かれた時代背景など、付加要素を知ってないと、理解しがたかったりするんだけど、これは民話だからかな?日本の昔話に通ずるものがあって、教訓的でよかったぁ。これなら子供でも十分読めそうなくらい♪

    これは、「トルストイの散歩道」っていう、全5巻のうちの1冊。

    こんなにおもしろいなら、全巻揃えたいと思います★ちょっと高いけどさっ(笑)

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著者プロフィール

19世紀のロシアを代表する小説家、思想家。ロシア・ヤースナヤ・ポリャーナに伯爵家の四男として生まれる。非暴力主義の思想のもと、文学のみならず、政治や社会にも大きな影響を与え、また、自ら教科書を執筆・編集し、教育にも力を注いだ。代表作に『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』『復活』など。『イワンの馬鹿』は、1876年(トルストイ56歳)の作品。

「2020年 『イワンの馬鹿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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