起業家フェリックスは12歳

  • あすなろ書房
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本棚登録 : 155
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784751531365

作品紹介・あらすじ

お母さんにプレゼントした手作りバースデーカードが大好評で、カードを売り出すことにしたフェリックス。オンラインショップを立ち上げると、カードは爆発的に売れて、とうとう税金まで払うことに・・・。
商品開発、集客と販売、Webサイトの立ち上げ、最強のチーム・・・そして税金まで。会社づくりの参考書になるくらい具体的で、物語を楽しみながら、起業・経済のしくみが自然に理解できる、ウィットブレッド賞受賞作家がおくる異色のビジネス入門小説!ビジネス+友情+家族のワクワクする楽しい物語です。

感想・レビュー・書評

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  • 面白すぎるビジネス入門物語
    という帯通り
    12歳の好奇心旺盛な男の子、フェリックスが思いついたアイデアがどんどん大人気になり会社をつくるまでに成長する物語

    フェリックス一人で全てをやるのではなく、それぞれ得意領域を持った子たちと集まり、話し合って会社を作っていく

    最後は大きな決断を迫られることになり
    フェリックスも苦しむ場面がある

    想像(妄想)が膨らむと、時として人はありもしない敵に苦しめられる

    子どもたちにも読ませたい

  • おもしろかった!児童書のビジネス入門書、ってあったからもっと固い感じのお話かと思ったら、読みやすくてスルスル読めた。
    ビジネスの始まりから終え方まで、勉強になる。お金を儲けたいっていうのはきっと多くの人が思うことで、でもそれを全面に出してビジネスをしてる人をみると敬遠してしまう…不思議だ。でもこんな児童書もあって良いよなと思った。

  • フェリックスは母さんにカードを贈るため、友達のモーがイラストを描いたカードを印刷して使うことにした。そのカードをほしいという人がたくさんあらわれたので、これをビジネスにしてはどうかと考えて……。

    予想以上に、すごく面白いお話!
    ちょっとうまくいきすぎで、みんないい人すぎる部分もあるけれど、子どもが自分のできることから始めて、少しずつビジネスを拡大していくところがリアル。
    何よりもおじさんが子どもにわかるようにしつつも、ちゃんとした経営者としてフェリックスを扱って、ビジネスをおしすすめていくところもすごい。子どもたちにきちんと考えさせて選択させる。大人たちは、どうしたって経験のあるおじさんの意見が正しいと考えてしまう。これがフェリックスにとってつらいことになる。
    それ以外にも、フェリックスが友達に裏切られたと腹を立てているときに、おじさんがした話もよかった。
    フェリックスが感情ではなく理性的に考えられるところがいいところ。
    ビジネスの目的はお金だと思っていたけれど、フェリックスやおじさんのように、ビジネスを楽しむ人もいるんだなと目からうろこだった。
    はじめから、「税金は?税金はどうするの?」と気になっていたので、税金の話が出てほっとした……。それくらい、ビジネスについてちゃんと描かれている。

    将来フェリックスがお金持ちになって、結婚相手がほしいって思ったら、そのときつきあってる人を捨ててフェリックスと結婚するから言ってね、ってモーが言ってたのがすごく意外だった。モー……。

  • 児童書の小説なのに、起業ノウハウ本にもなりそうな良書!主人公フェリックスが立ち上げたビジネスは、友達が描いた絵をグリーティングカードにして売るというシンプルなものだけど、シンプルがゆえにビジネスの基礎が詰め込まれていて勉強になりました。サイトの立ち上げから経理の大切さ、そして税金のことまで触れてあります。もちろんフェリックスのビジネスはなにもかもうまくいくわけではなく、売上が低迷したり、仲間とケンカしたり…そのたびに乗り越えていくフェリックスが頼もしかった!
    大人にもおすすめだけど、子どもが読んだら視野を広げてくれるんじゃないかな。周りにフェリックスのようにビジネスをしてる子どもはいないだろうから、子どもでも大人のようにビジネスができるんだというのは目から鱗だと思う。

  • おもしろかったー。グリーティングカードの通販というシンプルなビジネスに適材適所でどんどん友達を巻き込んでいく話。そもそも、絵の得意な友だちに画像を使わせてもらっておばあちゃんに贈ったのが最初。そこから、パソコンやネットに強い友だちにサイトを立ち上げてもらい、注文がたくさん来はじめると、こんどは数学に強い友だちに経理を担当してもらい……。

    思いがけず大もうけになって子供だけでは運営できなくなると仕方なく親にも相談して、今までやり取りのなかった叔父さんとも仲良くなる。このおじさんというのが正真正銘の起業家で、豪邸に住んでいて、フェリックスにも押しつけがましくなく、こまやかにアドバイスをくれるすばらしい人なんだけど、そんなすてきな叔父さんと、なぜこれまでやり取りがなかったのか……そこらへんもちゃんと描かれている。結果的に家族の絆も深まったりするのがイイネ。

    しっかりともうけが出るので、税金もちゃんと払うんだけど、やがて起業につきもののほろ苦い展開も。でもそこで百戦錬磨の叔父さんの、心からのアドバイスが染みてくる。これ、子どもはもちろんのこと、ふつうに大人で起業したい人にも刺さりそうだし、ていねいに作った2回か3回シリーズのドラマとかで見てみたい。

  • 金と友情と生きがいと手放すことの大切さ。
    全てを網羅した完璧な一冊やん

  • ビジネスをテーマに書かれた本作はビジネスだけでなく友情や家族などの人間関係にもその筆が及んでいる名作。舞台はイギリスだが同じ本は日本では書かれなかっただろうな、と思う。子どもに何度も読み聞かせてあげたい。

  • 面白かった。主人公のあるアイデアがきっかけとなり、それが膨らんで友だちを巻き込み、ビジネスとして成長していく過程が描かれている物語。その後どうなるんだろうとドキドキハラハラしながら読んだ。ルーファス叔父さんが登場するところからビジネスが本格的になり、子どもだけでなくまわりの大人も取り込まれ、その行末を見守ることになる。起業の仕組みが実に具体的でわかりやすく書かれていることに感心すると同時に、これは友情と家族を描いた物語なのだとも実感。ハッピーエンドになっている点も児童書として好ましい。アンドリュー・ノリスの本では『秘密のマシン、アクイラ』が好きでワクワクしたけれど、それに通じるものがある。千葉茂樹さんの訳も読みやすかった。お金儲けやビジネスに興味のある男の子にぜひ薦めたい。読書があまり好きでなくとも引き込まれると思う。

  • 天才キッズたちのお話。
    ビジネス児童書ってあんまりないので、学校図書館とかに置くべき本かもしれない。
    最近児童書でも税金やら株やらの本が散見される。

  • 興味深く読んだ。主人公は12歳の少年だが、賢いし周りの友人たちも素晴らしい。ビジネスのいろはがわかる。きっと彼はこの先も何かを成し遂げるだろう。

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著者プロフィール

1947年スコットランド生まれ。アイルランドの大学を卒業し、イングランドで10年間、歴史教師を務めた後、作家活動に専念。テレビのコメディや子ども向けドラマの脚本を数多く手がけるかたわら、児童文学を執筆。『秘密のマシン、アクイラ』(あすなろ書房)でウィットブレッド賞(現コスタ賞)児童書部門を受賞。ほかの作品に『名犬?エリックのおかしな冒険』(金の星社)など。

「2019年 『ぼくにだけ見えるジェシカ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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