- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784752009399
感想・レビュー・書評
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飛鳥時代をテーマにした歴史ものに、タイルトラベル展開をミックスした本書。児童文学だからこそ、飛鳥時代お馴染みのキャラクター・有間皇子、額田王、葛城皇子らが身近な人物に感じられた。
真秀の兄・タケルは、8歳の頃奈良県の明日香村で行方不明となった。中学生となった真秀は、その地を訪れると不思議な勾玉を拾い、突如飛鳥時代にタイムスリップしてしまう…。
細かいところがふわっとしてはいるけど、歴史上悲劇の皇子といわれる有間皇子を巡っての陰謀に兄探し、そして謎の少年も絡み、ハラハラドキドキ。大人でも十分に楽しめる歴史ファンタジーだ。
今回、本書を手に取った理由はもう一つある。作者の倉本由布さん、コバルト時代に一時期親しんでいた思い出の作家さんなのだ。私が読んでいたのは中学の頃、倉本さん初期のハートフルでかわいらしいファンタジーが本当に大好きで。私がコバルトを卒業した後、あんなに沢山の歴史ファンタジーシリーズを書かれていたとは!若かりし頃親しんだコバルトの作家さんが今も書き続けてくれていることは、本当にありがたく嬉しいことだなと思う。
これを機に他の倉本作品もまた色々読みたいな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
おもしろくて好きなお話だった!
実際に飛鳥時代の人たちが出てくるけど、架空の人物もいたり。有間皇子と千早の仲の良さにほのぼのしつつ、赤兄との戦いにはドキドキした…。まほとタケルとタケル、それぞれ別の時間から別の時間へタイムスリップした3人が、最後仲良く飛鳥時代の話をしてるのがよかった。
事実はわからないけれど、こんな結末だったのかもしれないなあと考えさせてくれる素敵なお話だった。 -
現代から飛鳥時代へタイムスリップして戻って終わり…ではなかった
歴史上の人物の評価が定説とは少し違う視点から描かれているのも興味深い -
有間皇子に関する史実をもとにしたフィクション。3人の少年少女が飛鳥時代にタイムスリップしてしまうお話。
コンパクトな中にも出来事がつまっててストーリー展開も面白く、歴史への興味もかきたててくれる1冊でした。挿絵は無いのだけど小4娘はあっという間に読了してました。 -
奈良県の明日香村には何回か訪れたことがある。
この時代のことは、調べたこともあるんだけど、あまりにも記憶から抜け落ちていて、自分にがっかりした。
物語といっしょに時代背景にもう少し詳しく触れていてくれると、私には助かったかも。
7年前に行方不明になったお兄ちゃんの手がかりを探そうと、明日香村にやってくる。
と、拾い上げた勾玉が突然光って…。
場面が目まぐるしく変わり、遙か昔に10代だった人間には追いつけなかったほど。
宝さまが、気になった。タケルたちには迷惑をかけてしまったのだけど、お気の毒な立場と状態だったのではと。お孫さんに愛されてたのは、救いだったな。