無垢の時代

  • 荒地出版社
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感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784752100911

作品紹介・あらすじ

19世紀末の旧社会の価値の崩壊を描く、アメリカ文学を代表する名作。ピューリッツァ賞受賞作品。

感想・レビュー・書評

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  • せっかくのウォートンブーム、って言って
    こちらの本を手に取ったのに、
    「小公子」やら「おだまり、ローズ」やらに
    妨げられてなかなか捗らなかったなー。

    とは言え、全ての采配はわたくし。
    ようは、つまり、ま、そういうことだ!

    主人公ニューランド・アーチャーは
    婚約者との結婚を間近に控えたある夜、
    婚約者の従姉妹と再会する…。

    って、大体の人物が「こう言う人」って
    説明はたくさんあるんだけど、
    「へー」とは思いながら
    感情移入できる人がいないまま、読了だ!

    なんか、全体として、
    鼻にかけたり、蔑んだり、
    気を使ったり、わざと使わなかったり、
    グズグズして、モヤモヤして、

    「あーもう、面倒くさい!、
    そんな社交界なんてやめてしまえ!」と
    超傍観者の私は思いました。

    でもこの頃のこの世界に属する人たちにしてみれば
    「あるある!」って嬉しいのかなー。

    ただ、誰かからの愛情が、
    状況がかわったとたん、疎ましく変わる、
    と言う描写はすごくリアルで心に響いた。

    主人公の婚約者メイちゃんのような、
    健康的で明るく無邪気なタイプの美人さんって、
    (実際はそれだけではなく、
    無邪気とは言えない部分も色々あったけれど)
    赤毛のアンで言う「精神的」な魅力をもった人と
    くらべられると、急につまらなく、
    なんだか面倒くさい存在になりはてますね。

  • ニューヨークの社交界を舞台にした作品。
    題にあるイノセンスは「作られた無垢」を指すと言われているそう。

    登場人物がたくさん出てくるうえに、同じ人でも、~夫人と呼ばれたり、ファーストネームで呼ばれたりと違う呼ばれ方をするので、物語を知っていてもはじめはちょっと混乱するかもだけれど、そこは少しの辛抱。
    家系図を書いていると、どこかしらでみんな繋がっていることが分かってくる。

    金髪のメイと褐色の髪をもつエレン。
    どちらも憎めない女性。

    メイが妊娠を告げるときには女って怖いな…と思う。

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著者プロフィール

Edith Wharton 1862–1937 ニューヨークの名家に生まれ、幼少時よりヨーロッパ各地に居住。中・長編小説22冊、短編小説集11冊、詩集、室内装飾本、紀行文、文学論、伝記などを出版。
代表作は、ニューヨーク上流社会の人間模様を描いた『歓楽の家』(1905)や
女性初のピューリッツァー賞を受賞した『無垢の時代』(1920)、ニューイングランドを舞台にした『イーサン・フローム』(1911)、『夏』(1917)など。



「2022年 『夏』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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