日本の愛国心―序説的考察

著者 :
  • NTT出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757141759

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  • 「愛国心について書くことは難しい」 ではじまる序論、西洋発のナショナリズム論では捉えきれない 「日本の愛国心」 という問題を、「日本の精神」という磁場において考察したものです。
    高度成長に入った時期から消えていった 「国家意識の喪失」 から説き始め、近代国家の論理を検証し、日本の愛国心の 「負い目」 に触れ、日本人の歴史観、歴史意識に辿り着く。議論は端緒についたばかり、『惰性的な状況判断』 など、私には理解できない言葉もあり、もう一度ゆっくり読み直してみたいです。
    まず、今日の日本における 「愛国心」 に関する議論を検討し、それを戦後日本のナショナリズムや愛国心という、より広いコンテキストにおいて論じ、次にナショナリズムや愛国心の概念を整理しています。
    第3章では、愛国心の教育を素材に、近代国家における 「愛国心」 の意味を論じ、あわせて、西欧社会における 「愛国心」 の歴史的な意味を概観します。
    第4章以下は、「日本の愛国心は日本の歴史観と不可分である」 とする試論です。

著者プロフィール

経済学者、京都大学大学院教授

「2011年 『大澤真幸THINKING「O」第9号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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