仕事は早くて雑でいい

著者 :
  • アスペクト
2.50
  • (0)
  • (1)
  • (3)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 25
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757216358

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 神谷健司、小松俊明、町田秀樹著「仕事は早くて雑でいい」アスペクト(2009)
    *実力主義、成果主義の善し悪しはひとまずおいておくとして、仕事をすれば価値はあがるではなく、価値をあげるために仕事をするという考え方を持つ人が増えているのはよいことだと思う。自分の価値(収入)の上昇以上に、価値をあげ続ける人にリストラはない。
    *仕事は、自分がのびのびできる状態で楽しみながらやるというのが理想的だ。そのためには自分自身がのびのびできる状態を探し出す事が必要になる。それだけで何となく不安という状態は軽減される。
    *組織には果たすべき役割や目的がある。だからその役割や目的に反する人材を抱えていることは得策とは言いがたい。組織の目的とは収益をあげること、社会に貢献できる事だと言える。底に所属する人には、組織の目的にそって自分に与えられた役割を果たす事が求められる。だから徹底的に組織の手段になりきること、つまり、組織の考え方や価値観を理解し組織が決定した事に従う事が必要なのである。
    *会社が手放さない人間になるにはフリーの感覚で仕事をすることが大切だ。フリーで仕事をしている人たちは、自ら営業をして仕事を得て、会社の看板ではなく自分自身の力でネットワークを構築する。自分自身の力で実績をあげて、その実績ができた仕事先へは必ずもう一度行って仕事をもらう。この感覚を持って仕事をすることが大切である。と同時に、社外にネットワークをつくることも大切である。外部に対しても、例えば同業他社に個人的な知り合いをつくって行く。そこに対して情報発信、サービスの提供を行って行く。意識的にそれを行って行く事で会社が手放したくない人材になれるようになる。
    *人材にはいっぱんてきに、大きく分けて4種類のタイプがある。【サラリーマン(ゼネラリスト)】【専門職(スペシャリスト)】【起業家】【プロフェッショナル】。【サラリーマン(ゼネラリスト)】はこれといった専門性がなく組織の力に依存して仕事をするタイプである。本来の仕事よりも社内調整に没頭するという特徴もある。これまでの企業でよしとされてきたキャリアモデルだ。【専門職(スペシャリスト)】は特定の分野の専門性のあるサラリーマンである。特定分野でのキャリアが長く、その分野に関してのプライドを持っている。【起業家】は、自分自身の力で新しいビジネスの種を見つけて事業かしたり実際の事業を運営するゼネラルマネジメント能力を持つ人材だ。大胆な経営改革や組織改革を行う際やベンチャーの立ち上げに力を発揮する。【プロフェッショナル】は、専門知識が高いだけでなく起業家として自らの力で収益をあげられる側面も兼ね備えたタイプである。研究開発や商品企画、本社のスタッフ部門で必要とされる人材だ。今、企業が必要としている人材は【起業家】と【プロフェッショナル】で会社の力に依存することなく自分自身の力で事業を切り開くだけの力のある人材が求められている。

神谷健司の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×