幽鬼城殺人事件裏真相、サーカス編で伏線かけられていたスネーク再登場のエピローグ、新章に突入した豪華客船編2話の計5話収録。幽鬼城裏真相とエピは我慢できずに本誌既読だったので楽しみが半減してしまいまし、た…が、やっぱり年老いたアーサーのモノローグは秀逸だったと思います。ですがやはりこれに懲りて大人しく単行本化を待ちたく存じます。坊ちゃんの根性悪さには相変わらずニヤニヤできました可愛い貌してやっぱこの子とんだ鬼畜。スネークは多分主従の当て馬と見せかけたまんまペットぐらいの重要度でラスト付近でちょこっと活躍する感じかな…可愛いからできれば出番増やしてほしんだぜ…などと胸中ぬかしていたらまさかの従僕ポジションマジでええええと驚愕しました。え、燕尾服(?)着せちゃうんだ…萌えるのでずっと着せてて下さい。全然詳しくないのでアレですが、ハウスメイドのメイリンと同程度の階級かと思いきや主人の出先には同行する模様だし、フットマンとは執事の直属の部下的立場に当たるのですかと首傾げ。今度ヴィクトリア朝期の英国使用人についての解説書とか読んでみます…。主人公ですが本編で黒ドクター扮装しちゃったり髪伸ばしちゃったりと相変わらずの執事ライフ謳歌ぶりを見せつけてくれていました。何よりです。肝心の新章の内容ですが、おっ、タイタニックパロwktkと見せかけたなんちゃって屍鬼ですよねこれはね。よく解んないですが噛まれた人間も同じように正体不明の怪物化して増殖していくんだろう? 歴史に明るくないので史実のどのネタを基に構成立てているのか作者様オリジナルか存じませんが今度もかなり期待しています。ホームズといい題材のチョイス上手いというか英国という国がもはや美味い。美形キャラの権威を尽く失墜せしめる捨て身のギャグ精神もご健在だし、こしゃく(笑)また出たし、ジャック・ザ・リッパー編/グレル→サーカス編/ウィリアムと続き豪華客船編→ロナルド・ノックスとコンスタントに死神との絡みも多く嬉しいです。彼死神の中でも若輩のようだし、外見年齢20代後半の万能クールキャラで売ってる主人公が歳下にナメられきってる様はゾクゾクしますよね。なんとも先が楽しみである。次の12巻は7月発売だとかで遠いような仕事速いような。やな先生頑張って下さいー。
◆“May you in heaven half an hour before the Devil knows you're dead.”…アイルランド地方での墓碑銘に修飾する慣用句。「あなたが死んだことを悪魔が知る頃にはどうか天国へ辿り着けていますように」的意味合い。
→派生
◆『その土曜日、7時58分』(Before the Devil Knows You're Dead)…2007年、米。なんか相当評価が良かった映画らしいのであとで観てみたい。