小説 FINAL FANTASY XV -The Dawn Of The Future- (GAME NOVELS)

  • スクウェア・エニックス
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784757561083

感想・レビュー・書評

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  • 本じゃなくてゲームでプレイしたかった。

  •  ゲーム本編プレイは必須の内容。それも全てのDLCを含めて、です。
     さてFF15,日本ではあまり評判が良くなく(それでも国内100万本は売れてますからビデオゲームのミリオンセラーには経緯を評すべきと考えます)「売れてない」「売れなかった」等と2024年3月の今ですら去年2023年の某通販サイトの迂闊な読者のレビューに記されるビデオゲーム「ファイナルファンタジー15」のノベライズである。売れてないのは嘘で数年間に渡る、制作中止になってしまったDLCもあるがそれでも出色のエピソードアーデンは出す事ができ本編の世界累計売上も歴代FFの中でも多い方の1000万本を超えた再評価が待ち望まれるソフトである。
     さて内容は本編や発売やリリースにこぎつけたDLCそのままではない。どこかのレビューで「皆が望む未来」が描かれてると私は安易なハッピーエンドなど望みはしない。それによって人の愚かさや当人にはどうしようもない生まれた時代、親の経済力や肉体的知的素養や人脈、それらが高くなりがちな職業、同じ国で同じ時代でさえ地域間格差が著しいこの国の場合生まれた地域などの理不尽さが「めでたしめでたし」で薄まるか本編でその描写が薄いと殆ど消えてしまうからだ。これも大筋はそうである。
     著者映島巡の構成感覚は合格点である。『原案 FINAL FANTASY XV』開発チームから渡されているので当然だろうか。
     問題は淡々とした圧力の弱い、情念の絡み合いの乏しく感じられる戦闘や登場人物の情感の描写力の薄さ。それらが緻密でさいを穿ち、なおかつ芳醇な香りが活字から立ち上りそうなほど激烈なものだったら同じ、ちゃんとゲーム本編でも「皆が見たかった」2人の情景はレギスの声に乗って、そしてこのシリーズを貫く壮麗な音楽にのって描かれているものに質的にはかなり接近したかもしれない。しかし描写力の淡白さで、それを「◯きている2人で見たい」という開発スタッフ、ファンのわがままで人命を弄ばれて生まれたこの小説はたしかに最後の最後は113代国王からということで多少感じ入ったが物足りないものに終わった気がしている。

  • ゲームプレイした人には、絶対読んでほしい作品。
    これがゲームに実装されていれば、、、と、思うほどの内容です。

  • FF15本編がとんでもない出来だったので後付でなんとかしましょうという一連の流れの最後に位置する本。
    本来はDLCで語られる予定だったが、それまでのDLCの売れ行きが芳しくなかったのかディレクターのとんずらに前後して開発が中止されてしまった。
    本にしておくのは勿体ない出来で、この内容がゲームで実現しなかったことが悔やまれる。

    ほぼ全てが後付で語られるため、ゲーム原作の小説によく見られる本編の設定を上手く活用した描写などは皆無に等しい。
    一方で、メインキャラの内面の掘り下げや心情の説明は丁寧で、本編では説明不足過ぎてヒロイン感の無かったルーナもちゃんと愛着が湧くようになっていた。
    展開についても、真のラスボスの登場からかつての敵と手を取り合い最後は世界を救うという熱血王道的展開で、ベタではあるもののそこへ至るまでの納得感は十分にあり、過去のFFシリーズと比較しても楽しめる出来だと感じた。
    しょうもないお涙頂戴じゃなくてこういう熱く滾る場面でこそメインテーマを使ってほしかったと改めて思った。

    なかには、本編では感動的に描かれていたシーンに砂をかけるような展開もあるので、気に入っていた人たちには衝撃的な内容かもしれない。
    個人的には、親友の死を回避する方法を特に模索せず、10年間という長い月日をただ死地へ送り出す準備に費やしたことがずっと疑問だったので「ノクトの死は全くの無駄でバハムートが後でキッチリ滅ぼしま〜す」という後付展開は胸のすく思いがした。

    本編をコケにすることを躊躇わずに、暗く閉ざされたイオスの地の新たな希望を描く一冊。
    FF15のシナリオがつまらなかったよという人にはぜひ読んで、存分にスカッとしてもらいたい。

  • かなり遅くFF15をプレイしたので、映画にDLCやドラマCDそしてこの小説も出ている状態でしたが。
    最初はそんなに多岐に渡って色々出てるの?と思ったし、まぁその感想自体は変わらない(全部ゲームでやりたかった)んですが、全部追いかけるかなーと思っていたのもハマってしまえば全部追っかけますよね、やっぱり。

    特にこの小説ではDLCで販売予定だったものが小説となっていて、読みながらゲームとしてやりたかった…!!と悔しさが募ります…。
    イグニスのDLCにもあったように、IFのエンディングが小説でも見られる。
    後から後から、こうだったのか!という設定が出てくるので、本当、全部ゲームに突っ込まれた状態でやりたかった…!!
    ハッピーエンドを自分の手で掴みたかった。

  • 求めていた真の結末がここにあった。
    小説も十分楽しめたが、やはりゲームで体験したかった。

    ゲームでは男性キャラとの友情が描かれたが、小説ではルーナとの愛や想いが描かれる。アーデンの思惑、ノクトの精神的成長もしっかりあって納得いった。

    ただやっぱりゲームとして完結して欲しかった!
    補完としては素晴らしい作品。

  • あれだけガバガバな設定、ストーリーを、こうして一応納得できる結末に再構成してくれた映島さんほんとさすがだし、いちユーザーとしても感謝したい。

    読みながら、本当にこれをゲームでできたらなぁ、最初からこのストーリーだったらなぁと思わずにいられない。
    キャラクターや世界観は好きだっただけに。
    こうしてほしかったって挙げだしたらキリがないな。

    素材は良いのに調理する人がダメダメだったのがもったいなさすぎる。
    映像と音楽だけじゃなく、設定や世界観を細かいとこまで突き詰めたり、シナリオで感動できるものをスクエニには作ってほしいと思う。

    開発中止はやっぱり悲しいので、FFXV発売から10年後の2026年あたりにリメイクとかされないかなぁ。

  • 大団円。ゲーム本編がこうあっていれば。
    おそらくオープンワールドとこのシナリオの親和性が致命的に悪かったのでゲーム本編で語り切れなかったのだろう。
    オープンワールドなりのシナリオというものがあり、FF15はそこの見極めを間違った故にあの出来になってしまったんだろうなあ。

  • 腑に落ちない部分もあるけど、ゲームをプレイした者としては面白かった。ゲームでやって欲しかったな!

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著者プロフィール

(えいしまじゅん)作家、小説家。

「2013年 『戦国BASARA3 片倉小十郎の章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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