- Amazon.co.jp ・マンガ (146ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758071796
感想・レビュー・書評
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結論から言っちゃうと、私はこの『金持ち君と貧乏君』が、○○君と○○君シリーズの中で最も好き。先に紹介させていただいた二作品にだって、これに負けず、むしろ、勝っている点はあるが、総合的なモノはこれがズバ抜けている
絵柄、キャラ、ストーリー、ひっくるめて一皮剥けたな、秀先生、と読み手を戦慄させる何かが確かにある
BL漫画なんて頭の腐ったオタク女子が読むような漫画だろ、と読んでもいないのにバカにする男の顔面に「そういう事は、これを読んでから、ほざきやがれっっ!!」と叩き付けたい一冊(もっとも、本が傷むので絶対にやらないが)
妄想もリアルも含めた恋愛経験、作品を捻りだすまで逢ってきた人物や漫画から培った人生観が注ぎ込まれていない、二級品の少女恋愛漫画より、BL漫画の方がよほど、恋愛のバイブルになる・・・と私は勝手に盲信している
「好き」を判り易い形にしたくて体を重ね合うシーンはないので、エロよりキャラの気持ちが必要な手順を通って重なっていくストーリーを愉しみたい、私みたいなタイプにはお勧め
内容は、まぁ、素直すぎて素直じゃない男子高校生二人が近づいていき、ハッピーエンドになる、そんな定番
ただ、他の漫画と異なるのは、惚れた一人の男を祖父と孫が挟んで、奇妙で切ない三角関係が成り立っているトコだろう
今は会えない、本当の想い人の面影を、確かに同じ血が流れている三崎(孫)に見つけ、自分の花咲かすことが出来なかった気持ちを思い出す度、胸を締め付けられる春人のお祖父さんの言動がまた、長い間、片想いをしている楽しさと辛さを醸していて、読み手の心を掴む!! 感情の波紋が起こって、容姿が若返る描写に、「秀先生、攻めるなぁ」と唸った
やはり、お勧めは、二人がちゃんと自分の気持ちに素直になれる、六本目「百年慕情」でしょうか。ハッピーエンドかと思いきや、まさかのオチで引っ繰り返ったw
おまけマンガもグッと来た、色んな意味で
この台詞を引用に選んだのは、上にも記したが、好い歳の重ね方をしてきた人間だからこそ感じられない嬉しさと哀しみが綯い交ぜになったモノであり、同時に秀イズムを特に感じられ、心に染み込んできたので
もう、○○君と○○君シリーズは出ないのだろうか・・・ -
3.5。わはは、不思議な話でした。予想してたのとは全く!違った。けど面白かったです。じーちゃんかわいい。じーちゃんのかわいさに全て持ってかれてますよ!じーちゃんめ。きゃぴきゃぴしててかわいかったです。じーちゃんが。BLだよね?!BLですよ。でもじーちゃんがかわいい。2話目から比喩表現というか心象表現というかでじーちゃんは若かりし姿です。かっこかわいい。半々くらいでじーちゃんに戻るけど。
そんな感じで読んでたけど2話目もそんな感じで始まったのに切なかったです。月が綺麗、でほろりと泣いてしまいました。そこに愛の意味はあったのか。最後に明かされる時。
じーちゃんは貧乏君の祖父が好きだったけど言えないまま。彼とそっくりの貧乏君に彼を重ねて見てるんですけど、そして若かりし自分と孫の金持ち君を重ねて、後悔するよ?て発破をかける為にちょっかいを。と思わせつつ多分じーちゃん本気(笑)
自覚してない貧乏君とてもかわいかったです。真っ赤になってなんだこれ!って。そしてときめくなじーちゃん持っていくなじーちゃん(笑)
最後の金持ち君かわいかった。かっこいいのに、わぁんって。貧乏君もかわいかった。どっちもかわいかった。10年も。そして最後にもじーちゃん(笑)いくつだ!ぐり子ぐら夫も良い味出してました(笑)
最後の描き下ろしで描かれた貧乏君の祖父の真実。知れば切ない。
全体のノリも不思議でした。漫画読み慣れてないと独特の手法かもと思いつつ。無駄な言葉を削ぎ落としてる。そして重要なこと、中心はほとんど言葉にされない。だけど明確に言葉としてそこに見えるのが、すごいです。言わない言葉。良子さんの作品はどれもそうですね。 -
うまく言葉に表せないような良さがあって、本当はこういう時にエモいというのかな、なんて思いました。金持ち君の不器用でピュアな恋と、おじいさんの昔の恋が交差しながら描かれています。また境遇や時代などにもスポットが当たっていて、所々でグゥッと胸に迫るものが。しかもそれが独特の飄々さを伴って描かれていて……とにかく好きな一冊です。秀良子先生の本を読むときはいつもワクワクします。
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面白い!!理事長先生が若かりし頃の思い人と重ねて、恋にときめく姿が可愛いったらありゃしない!!このBLはいやらしさが無く、ただ好きな人のことを愛おしいと思い、そこに汚れた私欲がないところが素晴らしいです。
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◯◯君と××君シリーズの第3弾。
おじいちゃん、乙女だね。
カバー下にあとがきあり。